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成功する企業は知っているカスタマーサポートの重要性

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「カスタマーサポート」はなぜ重要なのでしょうか。本記事では、改めてその重要性についてまとめました。

はじめに

最近では、カスタマーサポートの重要性に気づく企業も増えてきました。顧客の期待を無視して事業が成功すると考える企業は少ないのでしょう。

しかし、企業によってはカスタマーサポートの重要性について正しく理解できていない場合や社員間でも意識に差がある場合があります。

また、新規顧客開拓ばかりに力を入れすぎて、既存顧客に対するサポートがおろそかになっている場合もあるでしょう。 新規顧客に販売するコストは既存顧客に販売するコストの5倍かかるという法則(1:5の法則)があるくらいですから、新規顧客開拓ばかりに力を入れ、既存顧客へのサポートをおろそかにするのは企業活動上得策とはいえません。

カスタマーサポートへの意識の差はなぜ生まれるのか?

この大きな要因の一つに、「企業においてカスタマーサポートの位置付けが不明確」という要因が挙げられます。 そもそもカスタマーサポートに会社全体としてどういった位置付けで取り組んでいくのか。これが不明確であれば、具体的な施策まで落とし込めるはずもなく、当然社員間においても意識に差が生まれ、一部の担当者だけが必要性を感じている程度に留まってしまうでしょう。

そこで、まずはカスタマーサポートの重要性について確認していきたいと思います。

優れたカスタマーサポートは収益に貢献する

そもそも「カスタマーサポート」とは、企業の商品やサービスに関する顧客からのお問い合わせに対応する業務です。そのため、「カスタマーサポート」というと、クレームを処理することや電話対応することだけをイメージしがちで、まさかそういった業務が収益に貢献する業務であるとは思ってもみない場合があります。

しかし、顧客の70%は優れたカスタマーサポートを提供している企業により多くの金額を使うという調査結果*1や顧客の82%は買うのがより簡単な企業からより多く購買するという調査結果*2もあるように、優れたカスタマーサポートは収益に貢献するといえます。よくよく考えてみれば、顧客が何を望んでいるかを知ろうともしない企業のサービスや製品を顧客が選ぶはずがありません。

また、既存顧客が抱える課題を適切に解決することは、サービスの継続利用やより単価の高い商品の購入にもつながります。さらにいえば、顧客をファンに変えることができれば、既存顧客が新しい顧客を呼んできてくれることも期待できるため、企業の成功はカスタマーサポートにかかっていると言っても過言ではないでしょう。

逆に、不適切かつ不親切なカスタマーサポートを行えば、どうなるかは想像に容易いでしょう。顧客の満足度は下がり、他社の商品やサービスを選ぶだけではとどまらず、個人のSNSやブログに批判的な内容が投稿されることだってあります。

優れたカスタマーサポートは製品開発にも役立つ

カスタマーサポートは、収益に貢献するだけでなく、企業の製品開発にも役立ちます。 カスタマーサポートは、どういうチャネルを活用するかの違いはあれど、「顧客とコミュニケーションを取ること」といえるでしょう。 顧客とのコミュニケーションの中では、当然、製品/サービスに関するフィードバックや企業側が気づきもしなかった顧客のニーズを得ることもあります。

つまり、カスタマーサポートを通して顧客の声に耳を傾けることは、より良い製品開発の機会を得ることと同義です。 顧客が本当に求める製品/サービスを提供したくないという企業はいないでしょうから、優れたカスタマーサポートを行えるように体制を整え、日々顧客との良好なコミュニケーションを取ることはあらゆる企業において重要だといえます。

成功企業に学ぶより良いカスタマーサポートに必要なたった一つのこと

「ザッポス・ドットコム」という会社をご存知でしょうか?靴・アパレルのネット販売を行い、2009年に Amazon.com によって約830億円で買収された企業です。ザッポスは、カスタマーサポートを大切にすることで知られ、多くの企業がなるべく早く顧客との通話を終わらせるようにする中で、ザッポスでは電話の対応時間を計測せずに顧客が満足するまでサポートすることを徹底していたそうです。

また、そのザッポスを買収した Amazon.com。こちらの会社もカスタマーサポートに力を入れていることで知られています。Amazonでは、企業ミッションとして、「地球上で最もお客様を大切にする会社」*3を掲げ、カスタマーサポートに力を入れることは顧客ロイヤルティを築くための投資と捉えているようです。

このような企業の他にも、カスタマーサポートに力を入れ、企業として大きく成長した企業の例を上げればきりがありません。

では、このような成功企業から私たちが学ばなくてはならないことはなんでしょうか。

それは、「より良いカスタマーサポートを通して顧客満足を生むということを単なる施策レベルにとどめず、“企業ミッション”や“自社の競争優位性”として位置付け、企業全体の優先事項として取り組む」ということでしょう。 成功する企業は、より良いカスタマーサポートを提供することは収益や顧客が本当に求める製品開発につながるということを知っているからこそ、企業ミッションとして位置付け、全社的に改善に取り組んでいるといえます。

カスタマーサポートに力を入れる上では、どういうチャネルでカスタマーサポートを行うかということをもちろん考えなくてはなりませんし、人員配置をどうするかということも考える必要があります。

しかし、こうした成功企業は、それより前にやるべきことを私たちに教えてくれているように思います。

私たちの会社でも、カスタマーサポートの位置付けを改めて明確にし、全社的な活動として「カスタマーサポート」の改善に取り組んでみたいと思います。