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カスタマーサポートの離職率を下げるために実施したいこと

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カスタマーサポートという仕事には、製品やお客様への深い理解が欠かせず、高度な知識と経験が求められます。優秀なサポート担当者を育てるには非常にコストがかかるため、できるだけ優秀な人材には長く働いてもらいたいものです。本記事では、サポート担当者の離職率を下げるために検討したいことをについてまとめます。

キャリアパスを明示しよう

サポート担当者も当然、将来について考えることがあるでしょう。その時に、先輩のサポート担当者がどうなっていっているのかは大きな参考になっているはずです。例えば、先輩がみんな会社を辞めていっているような職場の場合、どうでしょうか。きっと他のサポート担当者がリーダーになったとしても、同じように辞めていくことでしょう。

キャリアパスの中で特に先進的なことを行なっているメルカリ社は、サポート部門の責任者が執行役員になったということで大きな話題となりました。このような輝かしいキャリアパスがあると、サポート担当者はその会社の中で進む道が見え、同じ会社でサポート担当として働き続けていきたいと思うはずです。

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例えば他の企業では、サポート担当はサービスのことや顧客のことをよく理解しているので、ビジネス/マーケティングの部署に異動する例もあるそうです。最近ではサポート"エンジニア"として活躍した人が実際のプロダクト開発の最前線に立つという例もあります。

サポート担当者は新人にやらせて終わり、もしくはアルバイトを雇って終わりという雇用の方法とは違い、サポートを重要なポジションとして位置付けている企業が増え始めています。これに伴って新しいキャリアパスが生まれ始めています。

カスタマーサポートの活動分野を広げよう

カスタマーサポートをただの1次受け担当者だと思ってはいないでしょうか。サポート担当者がそのように扱われているかどうかは、サポートをやっている本人が一番理解しているはずです。そのような環境ではスキルが身につかず、単に顧客や社員に言われるがままに行動するだけの仕事になってしまいます。言われてやるだけの働き方では当然カスタマーサポートとして長く働き続けることはできません。

カスタマーサポートは顧客に一番寄り添って話を聞くことのできる、いわば最もサービスを理解したポジションだといえます。そのため、例えば開発の企画会議にサポート担当者を呼んで意見をもらったり、デザインの設計についてフィードバックをもらうようにしたり、製品開発の中枢にサポート担当者を置く事例もあります。

サポート担当者は、顧客の声を日々聞いているため、何を優先的に開発/修正すべきかを実は一番理解しているのです。それを無視したデザインや開発は、結局のところ顧客のための開発になっていないのです。

そのほかに、サポート担当者がエンジニアと一緒に開発した新バージョンをテストすることは非常に有益です。サポート担当者にとって、そのテストは最新のプロダクトの仕様を理解する絶好の機会となります。質問があればすぐにエンジニアに聞くことで、プロダクトについてより深く知ることができます。これによって、サポート担当者の一次解決率を飛躍的に向上させられるでしょう。また、"チーム"としてプロダクトを改善していく良い雰囲気が生まれます。

サポート用のツールを利用しよう

カスタマーサポートに単なるメールソフトや電話機を利用してはいないでしょうか。サポート業務に最適化されていないツールを利用すると、チーム間での情報共有に無駄な時間を取ることになってしまいます。それはやがてサポート業務にかかる時間を増大させ、顧客満足度の低下を招きます。

カスタマーサポートを通して顧客から"ありがとう”と言われるために、より良いツールを常に探し続けましょう。最新のツールで問い合わせ傾向を分析することができれば、FAQや製品を的確に改善し、そもそもの問い合わせを減らすことが可能です。また、チーム間での情報共有がスムーズになることで、誰が担当することになっても顧客に対して同じ事前知識の元で質の高いサポートを提供することが可能になります。

クレーム処理ではなく、お客様のありがとうのために。そんなサポート担当者のモチベーションこそが、長くカスタマーサポートという仕事をやっていきたいと思ってもらえる大切な条件になります。

おわりに

今回はサポート担当者に長く働き続けてもらうために実施したいことをまとめました。離職率を下げるためには、経営者層にまでカスタマーサポートの重要性が理解されていないと実際は難しいものがあります。

まずは、あなたが誰よりもカスタマーサポートの重要性を信じ、社内で声を上げる存在になってみてはいかがでしょうか。