普段会社で電話を受けている際に、相手の声のテンションや話すリズムから「何か不満があるのかな」と感じることはないでしょうか? 本記事では、相手の小さな不機嫌や不満を取り除く方法について書きました。
その1 【地雷言葉を使わない】
私達が顧客に対して普段使う言葉の中には、その言葉を使用するだけで、小さな不満を生むような言葉があります。
「普通に」・・・普通とはその人の尺度によって代わります。50代の顧客からの電話に対して、20代の社員が電話で「普通に」というのは、それぞれ違う文化を過ごして来ているので、相手にとっては常識でない可能性もあります。
「一応」・・・一応の意味は、“十分ではないけどとりあえず”といった意味ですので、ビジネスにおいては、本気ではないという意図として捉えられる可能性があります。
「先ほどお伝えしましたが」・・・相手が内容を理解してくれていないのは、話し手の説明が悪かったのが原因です。
正しいことを言うだけではプロとは言えません。相手に正しく分かりやすく伝えられるのがプロと言えるでしょう。
その2 【Yesを積み重ねる】
人は物事を肯定することで、気持ちが前向きになっていきます。 電話対応の時にこれを活用するには、相手が“イエス”と答えられる質問をすることです。
例えば、「なんでこんなにレポートをだすのに、時間がかかっているんだ?もっと効率的にやれないのか?」と上司に呼び出されたとします。ここで「どう効率的にやれば良いんですか?」と返すのはあまり良い返事とは言えません。
「時間がかかっていると思われているんですね?」と返せば上司は「そうだ」と答えます。 「効率化を求められているんですね?」といえばさらにYESが続きます。
相手の言ったことを繰り返せば、必然的にYESが返ってくることになり、相手は自分が言っていることをしっかりと聞いているなと感じ、気持良くなっていきます。
その3 【前置きの言葉をつける】
自分がよく知っていることを毎回説明されるのはストレスに感じませんか? 例えば、コンビニでアルコール類を買う際に、明らかに40歳以上の方に「20歳以上でしたらタッチをお願いします。」といったような場合です。
ここで、「ご存知だと思いますが、画面のタッチをお願いします。」と言い換えるだけで、相手の受ける印象はがらっと変わるものです。
その4 【相手を小人して自由に操る】
これは相手がとても怒っている時など、自分とのエネルギー差が大きい相手と対峙しなければいけない時に有効な方法です。 相手が何かにつけてこちらの不手際を指摘してきた時に、相手を小人のサイズにして、手のひらに置いたイメージをしてみてください。 手のひらで小人がワーキャー言ってるだけなんだと、相手を俯瞰的に見ることができるようになり、冷静に対話することができるようになります。 これは「サブモダリティ変換」と言われる心理的なテクニックですが、実際にオバマ大統領が活用していることでも有名です。
終わりに
電話は、直接声をやりとりするツールでもあるため、感情を伝えやすい一方で、感情的になり相手を不快にさせる場合もあります。しかし、お互いの温度感を計りやすい強力なツールであることに変わりはないので、基本的な話し方を身につけ、より良い顧客体験を提供していきましょう。