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新サービスのリリース前に考えておきたいサポート体制

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新サービスを作っている間はデザインや開発のことだけを考えていれば良いですが、リリースしてからは色々な顧客とのやりとりが待っています。サービスリリース前にチェックしておきたいサポート体制についてまとめます。

サポート体制を構築する上で決めなければならないことは以下のとおりです。

誰がサポートするか

新サービスをリリースした後からカスタマーサポートの仕事が入ってきます。これを誰がやるかは重要な課題です。1つはサービスを作った本人がサポートもやるという方法があります。誰よりもサービスについて理解しており、今後の開発にも携わっているため、最も効率の良い方法ではあります。ただ今まで集中していた開発やその他タスクに追加してカスタマーサポートをしなければならないため、その人の負担が大きくなってしまうというデメリットがあります。

その他の方法として、サポートの人員を増やすということはよく行われていることでしょう。その場合は、サポート専任の人がサービスに対してどれだけ知識を持っているかでサポートの質が大きく変わります。サポート担当者が顧客から受けた質問を全部内部に流すだけの"転送役"になってしまわないように注意しましょう。転送役になってしまうと、全ての関係者(カスタマー、開発者、サポート担当者)の時間を奪ってしまうことになります。サービスリリース後から専任を設けたとしても、その専任者のサービスに対する知識を深める努力を怠ってはなりません。

一般的には、顧客が少ないうちは開発に関わった数名でサポートをすべきです。どんどん顧客が増えて手に負えなくなってきた時点で初めてサポート専任を探すということになります。その時点であらゆるノウハウや知識を溜めて引き継げるような環境を作っておくことが望ましいと言えます。

どのチャネルをサポートするか

顧客との接点として様々なチャネルが用意されています。メール、チャット、電話などが一般的でしょう。何も準備せずに通常のメール受信や電話などを利用してしまうと、少し問い合わせが増えてきただけで管理がまったくできなくなる恐れがあります。これにより、手厚い顧客対応は元より、顧客のフィードバックをサービスに反映するような環境を実現することができなくなってしまいます。そのため、顧客が少ないうちから将来を見据え、どのチャネルをサポートし、どのサポートツールを使うかを選定していくことが重要になります。

チャネル選びの基準は?

チャットは最近のカスタマーサポートでは特に人気のあるチャネルです。定型文をベースにしたチャット返信の体制が整えられれば、作業を劇的に効率化することも可能です。ただし、チャットが流行っているからチャットにしよう、という判断ではユーザーの満足度を低下させる危険もあります。チャットサポートを導入すれば、顧客はその場ですぐに返答が返ってくることを望みます。メッセージが届いた瞬間に返答出来るような体制が整えられていなければ、チャットサポートの導入は難しいでしょう。外出中でもサポートできますが、スマホでチャットを入力するのは辛く、電話のほうが楽だったという場合もありえます。一長一短を加味した上で判断したいものです。

電話でも注意が必要です。03の固定番号をサポート番号として用意していた場合、オフィスの電話が鳴ります。その時点で、誰もオフィスにいないという時間帯をなくさなければならなくなります。そうならないようにするためにも、誰がどこにいても電話が取れるような電話ツールの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

メールは、チャットや電話に比べて返答が多少遅くなっても許容されるチャネルです。ただし、返信に何日もかかってしまうような場合は当然ながら顧客満足度を高めることはできないでしょう。メールアドレスをグループ化しただけのサポート運用は、誰がどんな内容を返信したのかを後で振り返ることを難しくさせてしまいます。メールサポートをするにしても、早い段階からカスタマーサポート用のメール送信ツールを検討した方が良いでしょう。

どのように社内へフィードバックするか

顧客から出た意見を吸い上げてプロダクトマネージャーや開発者、デザイナーにフィードバックをする仕組みを早いうちから検討しましょう。顧客の声はサービスの方針を検証するための非常に重要な要素です。

最近のカスタマーサポートツールでは問い合わせを後で振り返りやすいようなサマリーを送ってくれたり、履歴を簡単に検索できるような機能が多く用意されています。また、ChatWork や Slack 連携を通じてリアルタイムに状況を社内に共有できる仕組みを作ることもできます。

終わりに

新サービスの成功の可否は、“顧客の望んでいるサービスなのか”という検証を徹底的に行えたかどうかによって決まると言っても過言ではありません。カスタマーサポートをサービス成功のための貴重な手段として捉え、真摯に対応していく姿勢が求められています。

かつてはあらゆるチャネルをサポートするのは困難でしたが、現代ではテクノロジーの発達によりそれらが可能になっています。改めて自社のサポート体制を振り返り、効率化できることはないか、探してみましょう。