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カスタマーサクセスは、顧客の話を聞くことから始まる。

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“カスタマーサクセス”について本メディアでは度々取り上げてきました。本記事では、カスタマーサクセスを実現するにあたって重要な行動のひとつとなる、「顧客の話を聞く」ということについての考察を書きました。

同じ顧客層でもカスタマーサービスの優先順位は異なることがある

多くの企業は自分たちがターゲットとする顧客層を特定していることでしょう。効果的なマーケティング活動を行うためにも、自社サービスのターゲットを明確にしない企業は存在しないといってもいいでしょう。

しかし、ターゲットとして特定した顧客層の中の趣味嗜好の違いまでをしっかりと把握できている企業は少ないはずです。 なぜなら、同じ顧客層とはいえ顧客それぞれの趣味嗜好の違いを把握するためには時間とお金がかかるからです。 ただカスタマーサクセスを目指す上では、顧客それぞれのカスタマーサービスに対する優先順位を知り、それに応じたサービスを提供していく必要があるといえます。

例えば、ターゲットとする顧客層が「柔軟性」という要素を求めているとわかったとします。しかし、顧客それぞれのニーズまで詳しく見てみると、何に対する「柔軟性」を求めているのかは異なっている場合があります。サービスを柔軟にカスタマイズできることを意味しているのか、事務的ではない臨機応変な顧客対応を意味しているのか、柔軟性と一口に言っても意味は様々です。

顧客に話を聞きに行く

では、どうやったらターゲットとする顧客層の中のニーズの違い、優先順位の違いを知ることができるようになるのでしょうか。 一番わかりやすい方法は、「顧客に話を聞きに行く」という方法です。顧客と会話することで、なぜこのサービスを選んだのか、カスタマーサービスに対してどういう優先順位を持っているのかということを直接的に知ることができます。

これができなければ、顧客が望んでいないカスタマーサービスを一方的に提供してしまうことにもなりかねません。思い込みは非常に危険です。 そういった事態に陥らないためにも、顧客に話を聞きに行くというアクションは非常に重要だといえます。 また、こうしたアクションを通して正しく顧客のニーズを把握することができるからこそ、顧客を成功に導くことも可能になるのだと考えています。

優先順位が違ったら

顧客の話を聞きに行った結果、ターゲットとする顧客がカスタマーサービスに対して同じ優先順位を持っていることが判明した場合は、その優先順位に沿ってカスタマーサービスに力を入れていけばいいでしょう。この場合は、非常にやるべきことが明確です。

しかし、ターゲットとする顧客の中でカスタマーサービスに対する優先順位が異なっている場合も当然あります。そういった場合はどうしたら良いのでしょうか?

選択肢は、2つあります。一つは、どれかひとつのニーズに絞り、カスタマーサービスに力を入れる方法です。もうひとつは、それぞれの優先順位ごとにそれらを満たすカスタマーサービスを提供する方法です。この選択を行うにあたっては、社内のカスタマーサービスに割ける資源を勘案して決めるのがいいでしょう。どちらを選ぶかは企業文化や企業の方向性によって異なります。 ただどちらを選ぶにしろ、まずは顧客の話を聞くことなしには始まらないことです。

まとめ

自社サービスのターゲットを特定することは非常に素晴らしいことです。しかし、カスタマーサクセスを目指す上ではさらにその顧客ごとのカスタマーサービスに対する優先順位にも目を向ける必要があるといえるでしょう。また、そうした優先順位の違いを知るためには、直接的に顧客と関わっていく必要があります。

顧客と話すことで、時に突きつけられたくない現実を突きつけられることもあります。しかし、そうした現実を受け入れ、自社のカスタマーサービスの弱みを真摯に受け止めることができなくてはカスタマーサクセスはいつまで経っても成し遂げられません。

顧客への能動的なコミュニケーションを通して、顧客の課題を解決していくためには、絶えず顧客と会話し続ける必要があるのではないでしょうか。