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自社サービスの信念を公表し、共感してもらおう

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カスタマーサクセスとは、受け身の姿勢だけに留まらず顧客と積極的に向き合う新しい顧客との関係です。カスタマーサクセスをよりよくするために、信念を公表するメリットについて解説します。

サービスの信念はサービスによって異なる

同じ種類のサービスでも目指す方向が異なっていることはよくあります。中小規模向けに最適なのか、エンタープライズ向けなのか。十代向けなのか、ビジネスマン向けなのか。リテラシー高め向けなのか、誰でも使えることを目指しているのか。

"〜のために、〜を解決するために、このサービスはあります。" ということを明文化し、見込み・既存ユーザーに知っていただく努力をしましょう。そもそもサービスの方向性が曖昧になったりあやふやである場合は、サービスの本当の存在意義について改めて考えてみると良いでしょう。

「サービスの信念は自分が考えることではない」とサポートの方は思われるかもしれません。しかし、その信念が一番ダイレクトに関わってくるのがカスタマーサポートなのです。と言いますのも、ターゲットの定まっていないサービスは、得てして望まない顧客を獲得してしまいがちです。そうした顧客は、自分たちの満足いかない部分に関しては要望としてたくさんの機能を提案してくるでしょう。高い顧客満足度を提供することもできません。そのような方は、ターゲット通りの顧客であれば満足していただけるような機能も、不要であったり不十分であったりしてしまうのです。

ターゲットでない顧客の問い合わせに対し、「頂いた要望を機能実装をして満足させよう」という答えをすぐに出すには時期尚早です。その機能は自分たちの目指すサービスを実現させるものなのかを話し合い、マッチする場合にだけ開発するようにしなければなりません。そうしないと、最終的に誰が使うサービスだかわからないサービスになってしまうのです。

カスタマーサクセスとして、サービスの信念まで理解していると、顧客との対話に説得力が生まれます。なぜその機能は存在しないのか、なぜこれからその機能が実現されるのか。一つ一つに説明ができると、顧客は問い合わせに対しより満足して理解できることでしょう。

そもそも、聞かれる前から自分たちで情報を発信するようにしましょう。それが本記事のテーマです。Apple は CM を流してシンプルさの美しさ、かっこよさをあらかじめ表現しました。その思いに共感したユーザーは熱狂的なファンになり、彼らが中心となって iPhone が広まっていったのです。 iPhone を何も前提知識のない状態でいけば、「ボタンがない」ですとか「機能が足りない」と一部の方々は不満を言うでしょう。なぜ製品はあるのかを顧客に事前に伝えることの大切さはここにあります。決してマーケティングの人たちだけが考えることではありません。カスタマー"サクセス" 担当者として、自分たちの信念を顧客に伝える努力をしていきましょう。

サービスの信念に共感したユーザーはずっとそのサービスを使い続けてくれて、他者を紹介してくれるような優良顧客になるでしょう。その顧客の期待を裏切らないようにするために、その信念に沿った機能開発・サポートを続けていくべきです。それが愛され続けるサービス・サポートの条件だとも言えます。

終わりに

今回はカスタマー"サポート"の範疇を超えたカスタマー"サクセス"において取るべき行動について挙げました。ただ電話やメール対応をするだけではない、より進んだ顧客との関係をカスタマーサクセスで目指していきましょう。