カスタマーサクセスを考える上では、ユーザーが製品に少しでも早く慣れることができるように “手ほどき(オンボーディング)”をする必要があります。本記事では、より良いオンボーディングを実現するための3つのステップをご紹介します。
製品の第一印象は?
ユーザーが初めてあなたの会社の製品に触れた時、ユーザーはどのような印象を抱いているでしょうか? また、ユーザーが製品の使い方を理解し、慣れるまでのプロセスは簡単でしょうか?
対人関係に限らず、第一印象は非常に重要です。第一印象で複雑な製品だと認識されるのか、使いやすそうな製品だと認識されるのかでは雲泥の差があります。もし好印象を与えることができれば、ユーザーも前向きに製品を理解しようとし、導入に繋がる確率も高まるでしょう。
また、担当者の親切なフォローを通して温かさを感じてもらえれば、ユーザーの製品に対する印象はより一層良くなるでしょう。
カスタマーサクセスを考えるのであれば、いち早くオンボーディングプロセスを確立し、継続的に改善していく体制を作らなければなりません。
3つのステップ
では、より良いオンボーディングを実現するためにはどのようなステップを踏めばいいのでしょうか?
1. オンボーディングモデルを決める
ユーザー全員に手厚い手ほどきを行えるのであれば、それに越したことはありません。しかし、ユーザー数が著しく伸びたり、社内リソースも限られている場合、そうもいきません。そこで、収益への貢献度などを基準にして、ユーザーへの接し方を分けてみましょう。
Hi Touch オンボーディング 1対1の面談や定期的な訪問といったアクションがこのオンボーディングモデルには含まれます。ユーザーひとり一人に手厚いフォローが可能ですが、社内リソースもその分割くことになります。
Low Touch オンボーディング ウェビナーやチャット対応といったアクションがこのオンボーディングモデルには含まれます。直接ユーザーと顔を合わせることはないですが、オンライン上でより多くのユーザーをフォローすることが可能です。
2. プロセスを可視化する
ユーザー全員に Low Touch オンボーディングを適用するという方法もありますが、ユーザーの申し込みプランなどによって適用するオンボーディングモデルを変える方法もあります。まずは適用基準を考えましょう。 そして、ユーザーが製品を使い始めるまでの流れを紙に書き出すなどして整理しましょう。可視化することで、オンボーディングプロセスの新たな問題点に気が付くこともできます。
3. ユーザーからのフィードバックを得る
実際に製品を使い始めるまでの流れや使い方に慣れるまでのプロセスが適切かどうかを確認します。それには、ユーザーに直接話を聞くのが一番早いでしょう。
Wootric などのツールを活用し、カスタマーエフォートスコアとして計測する方法もあります。 www.supporttimes.com
ヒアリングした結果、思いがけないところで設定につまずいていることがわかるかもしれません。 フィードバックを元にオンボーディングを継続的に改善していきましょう。
おわりに
今回は、より良いオンボーディングを実現するための3つのステップについてご紹介しました。
限られた社内リソースで効率的にユーザーへの手ほどきを行うためにも、まずは現状のプロセスを見直し、問題点を明らかにしましょう。 製品のデザインや機能を改善する必要性も出てくるかもしれません。
本記事をきっかけに、「製品の価値をいち早くユーザーに届けるためには何ができるか?」を考えてみてはいかがでしょうか。