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カスタマーサクセスを目指すなら、対症療法ではいけない

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顧客を成功に導くためにはどういった課題解決の仕方が必要でしょうか。本記事では、対症療法と原因療法という言葉を使い、カスタマーサクセスを実現するために必要な課題解決の仕方について書きました。

対症療法とは?

対症療法とは、病気の原因に対してではなく、その時の症状を軽減するために行われる治療法。~出典:デジタル大辞泉~

カスタマーサポートの現場で考えてみると、例えば何かしらのクレームが発生した際にクレームの根本原因を解決するのではなく、クレームに対して表面的な対応をすることで顧客に納得してもらうことといえます。

対症療法ではなぜダメなのか?

そもそもカスタマーサクセスは、顧客への能動的なコミュニケーションを通して顧客自身ですら気づいていない課題を顕在化させ、その課題を解決していくことで実現されるものです。それにもかかわらず、日常的に行っている顧客対応の仕方が場当たり的な対症療法では、根本的な課題解決はいつまで経ってもできません。一時的に顧客が納得したとしても、根本が解決されていない限りまた同じ問題が起きてしまいます。

また、対症療法的なカスタマーサポートでも、その場で顧客は納得してくれるため、つい課題解決できている気になりがちです。しかし、根本はなんら改善されていないということをしっかりと認識しておく必要があります。 カスタマーサクセスを目指す上では、課題を根本から解決していくことが求められます。

原因療法でカスタマーサクセスを!

では、どのような課題解決の仕方を大切にすればいいのでしょうか。みなさんもすでにお分かりのように、カスタマーサクセスを目指すなら課題の根本原因を解決するようにしていかなければなりません。

つまり、対症療法的な顧客対応ではなく、原因療法的な顧客対応が求められるということです。

原因療法とは、病気の原因を根本的に取除くことを目標とする治療法。

クレームが発生したのなら、今後同じようなクレームが発生しないように根本原因を探り、原因そのものを取り除いていくことが求められます。 これができてこそ、本当の意味で課題は解決できたといえるのです。

もちろん、原因を探るという作業は骨の折れる作業です。顧客のサービスへの理解度や置かれている環境も様々なので、原因を見つけにくいことだって多いでしょう。しかし、本当にカスタマーサクセスを目指すのであれば、こういった取り組みは避けては通れません。

また、原因を探るためには“聞く”ということが欠かせません。「なぜ顧客はそのような課題を抱えているのか?」といった背景を顧客とのやりとりの中で探求していくことで、課題の根本原因にたどり着けるはずです。 もし、“聞く”ということにご興味がある方はこちらも合わせてお読みください。基本的な部分を記事にしました。

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終わりに

カスタマーサクセスを目指す上では、今自分たちが行っている顧客対応の仕方が、「対症療法なのか」「原因療法なのか」という視点を持つ必要があります。なぜなら、こうした視点を持つことで、顧客にとって本当に価値ある対応ができているのか、本質的な課題解決はできているのかということを振り返ることができるからです。

また、一人一人の心がけとして原因療法的な顧客対応を実践していくのももちろん大切ですが、会社の仕組みや文化として対症療法的な顧客対応を良しとはせず、課題の原因を探り、根本から解決する原因療法的な顧客対応を良しとしていく必要もあるでしょう。 これができれば、クレームにいかにうまく対応するかといった表面的なことに時間を費やす必要もなくなり、クレームや問題がそもそも起きにくくなります。

もし、顧客が課題を抱えているようでしたら、その際は原因療法的な顧客対応を実践し、カスタマーサクセスを目指してみてはどうでしょうか。