コロナウイルスの感染拡大防止や災害時のBCP対策を目的として、急激にテレワーク需要が高まっています。 テレワーク導入の中でよく聞くのが、ネットワークが安定していないことによってビデオ会議ツールの映像やIP電話システムの音声が乱れてしまうといった問題です。
せっかくのテレワークも、音声などが乱れてしまえば、スムーズなコミュニケーションが難しくなってしまいます。
カスタマーサポートにおける回線強化の重要性
顧客対応中に映像や音声が乱れてしまえば、相手にストレスを与えてしまいます。
重要な内容を話していても相手には途切れて伝わっていたり、共有した資料映像が鮮明に映らなければ、細かい文字が見えなくなってしまう可能性もあります。
インターネット環境を改善して、より良いサポートをするための準備をしましょう。
光回線を使う
インターネットを利用するには、光回線やポケットWi-Fiなどを利用することになりますが、速度や安定性は基本的に光回線の方が高いと言われています。
光回線の速度は最大で1Gbps~2Gbps、ポケットWi-Fiでは最大110~440Mbpsと、約5分の1〜10分の1程度になってしまいます。(数値は理論値であって、実際にここまでの速度が常に発揮されるというわけではありません。)
また、ポケットWi-Fiは一定量以上のデータ通信をすると通信が制限されてしまうプランが多いのも事実です。
社内メンバーもしくは顧客とビデオ会議を長時間行う場合は、簡単に容量を超えてしまうこともあります。一方、多くの光回線では容量の制限は設けられていません。
テレワークが今後一般的になっていくことを見越して、容量を気にせず利用できる光回線を契約することをオススメします。
ルーターを変える
光回線を導入したとします。多くの方はそれなりに快適にインターネットを使えているかもしれません。
しかし、速度が思ったより出ない、遅くなることがあるといった場合には契約プラン以外にも、「ルーター」を見直してみましょう。
ルーターとは、パソコンやスマホなどの機器をインターネットに接続するための装置です。ルーターを使って無線を飛ばせば、パソコンだけでなくタブレットやスマートフォンでもwi-fiを利用することができます。
実はこのルーターが速度や安定性に大きく影響します。せっかくインターネット回線自体が速いものであっても、 ルーターがインターネットの新しい規格に対応していなければ、回線自体の速度を活かせない可能性があるのです。
IPv6に対応したものを選ぶ
インターネットに関するルールの中で、インターネット・プロトコル(IPv)と呼ばれるものがあります。
プロトコルとは、情報の送受信をする際のルールを指します。
IPvにはバージョンがあり、現在広く使われているのは「IPv4」ですが、新しい規格として「IPv6」というものが誕生しました。
多くのインターネットプロバイダも IPv6 に対応するようになってきたのですが、実はルーターが「IPv6」に対応していないことで、IPv4 の回線を使っているというケースが多いようです。
これを IPv6 対応のルーターに切り替えるだけで、回線の安定性を高めることができます。
(プロバイダによっては対応していないものや、別途申し込みが必要なものもあります。)
プロバイダで対応しているルーターを公表しているところもありますので、確認してみましょう。
部屋が広い場合はメッシュWi-Fi も
住宅によっては、部屋が広かったり、障害物によって電波が届きにくい場合があります。
そんなときには、メッシュWi-Fi を活用すると、網目のように Wi-Fi を張り巡らすことができ、家のどこにいても安定したインターネット環境を作ることができます。
最後は有線接続
Wi-Fi は、壁などの障害物や電子レンジ、Bluetooth機器の影響を受け、電波が減衰します。
中継機などを置くという方法以外には、有線LANをつなぐというのもインターネット接続を安定させることにつながります。ケーブルが邪魔になる場合もありますが、無線で飛ばすよりも通信速度も速く、電波干渉も受けにくいといった大きなメリットがあります。
まとめ
今回は、安定したインターネット環境を構築する方法についてご紹介しました。
今後ますます広がっていくと予想されるテレワーク。 インターネット環境の整備を最優先で行い、顧客や社内メンバーとのオンラインコミュニケーションに不安のない環境構築を目指しましょう。