平均応対時間(AHT)を短縮することは、コールセンターの繋がりやすさを改善し、業務の効率化に繋がります。本記事では、平均応対時間を短縮するための方法についてご紹介します。
平均応対時間とは?
平均応対時間 (Average Handling Time)とは、顧客からの問い合わせ対応にかかる時間の平均です。 通話時間や保留時間、後処理時間といった問い合わせ対応にかかった全ての時間を含みます。
平均応対時間(AHT) = (通話時間+保留時間+後処理時間) ÷ 通話件数
平均応対時間が長い場合、スタッフが1時間あたりに対応できる件数が限られてしまい、業務の生産性が低下します。また、コールセンターに電話をかけても繋がらない状態が生まれやすくなるため、平均応対時間はできる限り短縮する必要があります。
では、どのようにしたら平均応対時間を短縮できるのでしょうか?
平均応対時間を短縮する方法
1. コールセンターシステムとCRMを連携する
CRM(顧客管理ツール)と連携することで、着信時に顧客情報をスムーズに把握できるようになります。電話を受けてから顧客の名前を聞く場合、契約情報の検索・確認に余計な時間がかかってしまいます。この確認作業を自動化することで通話時間が減り、結果として平均応対時間が短縮されます。また、CRMと連携しておけば、コールセンターシステム内に残した通話メモも自動的にCRM側に反映されます。通話中に取ったメモを通話終了後にCRM側に入力し直すといった二度手間が発生しなくなり、後処理時間が短縮されます。
2. スタッフ教育
平均応対時間を短縮する上で、電話対応を行うスタッフのスキルアップは欠かせません。製品に関する十分な知識を持っていることはもちろん、ツールの操作方法を完璧に理解していることも重要です。また、通話録音を行い、適切な会話ができているかを定期的にチェックします。スタッフ自身はスムーズな会話ができていると思っていても、客観的に評価した場合、非効率なオペレーションになっているケースもあります。
3. トークスクリプトを用意する
問い合わせ内容を分類し、よく来る問い合わせ内容に対するトークスクリプトを作成します。あらかじめ基本となるトークスクリプトを用意していくことで、参照すべき情報や伝えるべき事項が明確になり、通話時間の短縮に繋がります。最初は、主要な問い合わせ内容に対する返しのトークを用意しておくといいでしょう。
おわりに
今回は、コールセンターにおける平均応対時間(AHT)を短縮する方法についてご紹介しました。
お客様により良い体験を提供するためにも、まずは平均応対時間などの数字が計測でき、CRMと連携できるコールセンターシステムの導入を検討してみてはいかがでしょうか。また、スタッフ教育を効果的に実践するためにも、通話録音をしておくことが重要です。
日頃の通話内容や業務を振り返り、非効率な部分がないかチェックしましょう。