SaaS を展開する企業においては、ヘルススコアを定期的にチェックし、製品の利用促進を図っていくことが重要です。本記事では、ヘルススコア算出時にチェックしたい項目についてご紹介します。
ヘルススコアとは?
ヘルススコアとは、いわば顧客の健康状態を表した指標です。製品の利用状況が適切かどうかを様々な視点から観察し、顧客の解約リスクの高低を判断するのに用いるのが一般的です。 特に SaaS を展開する企業では顧客に継続利用してもらうことが重要なため、ヘルススコアを算出するケースが多くなっています。ヘルススコアの変化を注意深く観察することで、解約を未然に防ぐためのアクションを取ることができます。 ヘルススコアは、チェック項目ごとに点数配分を決め、合計で100点満点で算出することが多いです。
では、ヘルススコアを算出する際は、どのような項目をチェックし、計算式の中に含める必要があるのでしょうか?
ヘルススコア算出時にチェックしたい3つの項目
1. ログイン率
管理画面に毎日ログインして利用するような製品の場合、顧客の日々のログイン率が低下しているのは危険な兆候です。製品の利用方法に課題を抱えていたり、他社サービスの利用を検討している可能性もあります。製品の特性に合わせて顧客の日別・月別のログイン率を観察してみましょう。
2. 利用の深さ
製品のコアとなる機能を十分に活用しているかどうかを観察します。コア機能を十分に活用していれば、製品の価値がしっかりと届いていることが見て取れます。また、外部サービスとの連携機能を提供している場合は、その機能が使われているかどうかも観察するといいでしょう。利用の幅・深さをチェックし、解約リスクの高低を判断します。
3. NPS®︎
Net Promoter Score®️は、製品に対するロイヤルティを表す指標です。顧客に「友人や知り合いにこの製品を薦めますか?」と質問を投げかけ、10段階で評価します。詳しくは、「NPS®︎の結果を分析して、業務改善に生かそう」をご参照ください。 このNPS®︎のスコアが高ければ、製品に対するロイヤルティが高いことがわかるため、解約リスクも低いという判断が下せるでしょう。
おわりに
今回は、ヘルススコア算出時にチェックしたい3つの項目についてご紹介しました。 これからヘルススコアを算出しようとしている方や、算出時のチェック項目が多くなりすぎて確認作業が煩雑になっている方は上記を参考にしてみてください。
顧客の解約兆候を表す行動や状況を特定し、それらを計測するための指標をヘルススコアの算出時に利用します。 顧客の解約リスクについて様々な視点から観察し、しっかりと顧客に価値を届けられているかを振り返ってみましょう。