自社製品を提供する企業の多くは、ヘルプセンター(FAQ)をウェブサイト上に設け、顧客の自己解決を促しています。本記事では、わかりやすいヘルプセンターを構築する上で心がけたいことについてご紹介します。
探している情報が見つけやすいヘルプセンターを作ろう
顧客は製品の操作方法などがわからず、ヘルプセンターを訪れます。 わかりづらい専門的な用語を使わないといった工夫も重要ですが、まずは疑問の答えが簡単に見つけられるヘルプセンターを作ることを目指しましょう。「必要とする記事が見つからない」という最悪な状態は避けなければなりません。
ヘルプセンターの検索性を高めるには、「顧客がどのようなキーワードを使って記事を検索しているか」というのを観察することが大切です。ヘルプセンター(ナレッジベース)を構築できる Zendesk Guide のようなサービスでは、顧客がどのようなキーワードで記事を検索したか、検索結果として候補となる記事が表示されたかどうかといったことを振り返ることができます。
もし、現在のヘルプセンターにおいてこのような分析ができないようであれば、ぜひ定期的に検索ワードや検索結果を振り返ることができるツールの導入を検討しましょう。
ヘルプセンターを改善する際に心がけたい7つのこと
1. ヘルプセンターを利用する顧客のスキルを踏まえ、何を、どこまで伝えるべきかを決める
機能に関する詳細な情報を記述した結果、記事の情報量が多くなってしまうと、顧客の読解力などによっては内容が伝わらないケースもあります。どこまで詳しく書くかを検討し、できる限り平易な言葉を使いましょう。
2. 顧客はどのような状況で、どのようなキーワードで情報を探すかをイメージする
どのようなキーワードを使ったら自分が必要とする記事が見つかるか、顧客自身で理解していない場合もあります。ヘルプセンターの改善を行うスタッフは、当然のことながら自らが製品を利用し、どのタイミングでどのような疑問を抱くかをイメージする必要があります。
3. 一文を短く、簡潔に。
余計な修飾語やクッション言葉によって、文章が長くなっていませんか?文章は短くし、簡潔に伝えましょう。
4. ユーザーに求める行動を明確に記述する
曖昧な記述するのではなく、ユーザーに求める行動を具体的に記述しましょう。「確認してください」ではなく、「このボタンをクリックしてください」といったような記述の仕方を意識します。
5. 使う言葉を統一する
同じ意味合いでも、記事ごとに使っている言葉が異なっている場合があります。語句の意味を理解する際にブレが生じないように、使う言葉はヘルプセンター全体で統一しましょう。
6. 図や表を使う
文字ばかりのヘルプセンターになっていませんか?操作フローやシステム構造など文字だけでは伝わりづらい内容は、図や表を利用し、理解しやすくしましょう。
7. 主体はユーザーに
ヘルプセンターを見るのはユーザーです。ユーザーにとって、この操作をしたらどうなるのかという視点で記事を書くのが重要です。
(例)削除ボタンをクリックすると、すべてのデータが削除されます。
継続的な改善を当たり前に
自社製品のアップデートに伴い、ヘルプセンターに記載されている情報もどんどん古くなっていきます。もし、定期的なメンテナンスを怠ってしまえば、役に立たない記事ばかりになってしまい、顧客の自己解決に役立ちません。
少なくとも製品アップデートがあった際には、適切な言葉が使われているか、古い情報や画像が使われていないかを確認しましょう。
また、定期的に顧客がどのようなキーワードでヘルプセンターを検索しているか、検索に応じた適切な記事が表示されているかを分析しましょう。わかりやすいヘルプセンターを作るためには、継続的な努力が欠かせないのです。この努力を続けることで、顧客の自己解決率向上や顧客満足度向上へと繋がっていきます。
本記事をきっかけに、自社のヘルプセンターを見直してみてはいかがでしょうか?