CS担当者は、時に理不尽な要求をしてくるクレーマーと対峙しなくてはならない時もあります。本記事では、クレーマーの中でも“モンスタークレーマー”について取り上げ、そういった人への対処方法について書きました。
モンスタークレーマーとは?
モンスターペアレントという言葉があるように、モンスタークレーマーと呼ばれる人がいるのも事実です。モンスタークレーマーとは、理不尽かつ不当な理由をつけて、金銭を要求したり、サービスを強要とする人のことを指します。一般的な顧客から現状の困りごとに関する苦情が寄せられることはしばしばあるでしょう。もちろん、苦情に関しては真摯に受け止め、サービス提供者側に非があれば、誠意をもって謝罪をし、課題解決に導いていかなければなりません。しかし、中には異常なまでの権利意識で、自己中心的な要求を繰り返す人もいます。
モンスタークレーマーの特徴
1.事実を曖昧にする
事実を正確に把握しようとしても、感情的な発言を好み、事実を曖昧にしたまま話を展開します。被害者意識が強く、事実よりも自分自身がどう感じたかを異常なまでに優先して、その人なりの論理を展開します。
2.サービス、行為を強要する
モンスタークレーマーは、何かしらの見返りを求めています。それが、金銭的な見返りなのか、土下座といった行為による見返りなのかに違いはありますが、相手を自分の思うがままにコントロールしたい傾向が強いといえます。
3.言葉尻を捉えてくる
モンスタークレーマーは、自己を正当化したいため、常にCS担当者の粗探しを行います。当初の内容とは異なっていても、会話中のちょっとした言葉尻を捉え、一方的に攻撃をしてきます。
モンスタークレーマーへの対処法
では、このようなモンスタークレーマーと呼ばれる人に対してCS担当者はどのように対応しなくてはならないのでしょうか?
まず、クレーム対応全般にいえることですが、「慌てない」ということが重要です。 焦って回答を急ぐことはせず、冷静に事実・事態を把握するように心がけましょう。いざそのような場面にならないとイメージすることは難しいかもしれませんが、日頃から冷静な顧客対応を心がけ、社内で突発的なシミュレーションを行ってみてもいいかもしれません。
また、本当にひどいと、脅迫罪や強要罪に該当する事態にもなりかねませんので、そういった場合は毅然とした態度で対応し、警察を呼ぶという選択が必要になるかもしれません。 そういった際に重要なのが、「会話を録音しておく」ということです。多くのコールセンターでは電話を録音するようになっていますが、CS担当者の対応力向上以外にも、こういった場合に活用できるため一般企業でも通話録音ができる仕組みがあるといいかもしれません。
そして、最後に忘れてはならないのが、「誠意を持って対応する」ということです。真剣に取り合おうとしなかったり、機械的に対応しようとすると、かえって激昂させかねません。誠意を持って対応することで、深刻な事態にならないケースもあるでしょうし、怒りを抑えることもできるかもしれないのです。これは、日頃の積み重ねでしか身につけられないことですので、日頃から意識して顧客対応に臨むようにしましょう。
まとめ
今回は、モンスタークレーマーというワードを取り上げ、対処方法についてご紹介しました。クレーム対応に特効薬はありませんので、一件一件慌てず、誠意を持って対応するということが重要です。そして、通話の記録や応対の記録は万が一に備えて、保存しておくのが好ましいでしょう。 顧客からのサービスに対する不満や苦情は真摯に受け止め、サービスの改善に生かしていきましょう。 しかし、理不尽な理由をつけて、金銭や不当な行為を要求するモンスタークレーマーには毅然と対応し、屈しないようにしましょう。