自社サイト上にFAQページを設けている企業も多いでしょう。しかし、それだけでは顧客が課題を自己解決しきれない場合もあります。本記事では、顧客同士が解決策を提供し合う「Q&Aコミュニティ」を活用したカスタマーサポートについて書きました。
Q&Aコミュニティサイトとは?
Q&Aコミュニティサイトとは、顧客間でサービス利用上の課題に対して解決策を提供し合えるサイトのことをいいます。課題を抱える顧客がQ&Aコミュニティサイト上に“質問”を投稿し、その解決方法を知っている顧客が“回答”を投稿するという仕組みです。
顧客同士の助け合いによる課題解決を促す狙いでQ&Aコミュニティサイトを開設する場合がほとんどです。例えば、クラウドソーシング大手のLancersやCrowdWorksのサイトにもQ&Aコミュニティ(相談室)が設けられており、顧客同士がコミュニケーションをとることで課題解決できるように工夫されています。
では、このようなQ&Aコミュニティサイトを設けることで得られるメリットにはどういったものがあるのでしょうか?
Q&Aコミュニテイサイトを取り入れるメリット
以下にQ&Aコミュニティサイトを取り入れることで得られる3つのメリットをご紹介します。
1. 自社でカバーしきれない知識の提供が可能に
Q&Aコミュニティがあれば、サポート時間外の問い合わせにも対応できる可能性が高まります。顧客同士でコミュニケーションを取ることで、課題が解決されるケースもあるでしょう。また、サービスに精通した顧客が回答者となることで、実際に利用する中でのノウハウや経験も提供できるようになり、質問者にとっても生きた情報が得られる良い機会となります。
2. サポートコストの削減が見込める
自社のFAQページに載っているような基本的な問い合わせをQ&Aコミュニティ内でやりとりしてもらうことで、スタッフの対応時間が削減される場合もあります。また、自己解決率がQ&Aコミュニティを取り入れることで高まるようであれば、顧客にとっても喜ばしいことであり、顧客満足度向上にもつながっていくことでしょう。Q&Aコミュニティが上手く運用されることは、企業と顧客の双方にとって喜ばしいことなのです。
3. 自社FAQの拡充に生かせる
Q&Aコミュニティ内の顧客同士のやりとりを観察することで、自社FAQコンテンツを拡充させるための気づきを得ることができます。顧客目線での利用方法について知ることができるため、よりわかりやすい説明の仕方なども学ぶことが可能となります。また、こうした学びはサービス自体を改善するためにも生きてくるでしょう。
Q&Aコミュニテイサイトを取り入れる上での懸念点
Q&Aコミュニティサイトを取り入れることで得られるメリットも多々ありますが、あらかじめ十分に考えておかなければならないこともあります。
1. 活発なやりとりが行われるか
せっかくQ&Aコミュニティサイトを設けても、顧客同士がそのサイト内で活発にやりとりし始めなければ意味がありません。そのため、どうやったら積極的に利用してもらえるかはあらかじめ考えておく必要があるでしょう。回答者ランキングを設け、質問に対して回答することをゲーム感覚で行えるような取り組みもいいかもしれません。
2. 不適切な投稿・炎上対策
悪意を持った人間が不適切な投稿を繰り返すケースも考えられます。そのため、投稿内容のチェック体制やどういった内容の投稿だったら削除するのかといった基準をあらかじめ設けておく必要があるでしょう。
3. 運用体制
Q&Aコミュニティサイトを設けるということは、新しいサポートチャネルを設けるということと同義です。そのため、サイトの利用規約や管理責任者などについてもあらかじめ考えておく必要がありますす。
まとめ
今回は、Q&Aコミュニティサイトをカスタマーサポートの一環として取り入れる場合のメリットと懸念事項についてご紹介しました。 自社の顧客をサポート担当者として活用することで、より良いカスタマーサポートを実現するという手もあります。サービスを使い込んだ顧客だからこそ提供できるノウハウや情報もあるはずです。
また、こうしたQ&Aコミュニティサイトを構築できるサービスには以下のようなサービスがあります。これを機に、「Q&Aコミュニティ」を活用したカスタマーサポートについて考えてみてはいかがでしょうか。
・OK BIZ. for Community Support okwave.co.jp
・fresdesk(Community Forums機能) freshdesk.com
・Zendesk(コミュニティフォーラム機能) www.zendesk.co.jp