皆さんは“コミュニティマネージャー”という職種、仕事をご存知でしょうか?日本ではまだあまり馴染みのない職種ですが、アメリカでは認知度が高まりつつある職種です。本記事では、コミュニティマネージャーという職種について触れ、カスタマーサポートとの関わりについての考察をまとめました。
コミュニティマネージャーとは?
コミュニティマネージャーとは、顧客と企業がつながる場をオンラインだけに限らずオフラインで作ったり、顧客の声を収集したり、顧客との積極的なコミュニケーションを通して顧客ロイヤリティを高めるなど顧客の企業に対する信頼感や親近感を向上させる職種といえます。
しかし、実際のところは各企業によって求められる役割も異なっているのが現状で、明確な定義はありません。カスタマーサポート業務全般を行いつつ、顧客ロイヤリティ向上につながるコミュニティ運営もしている人といったところでしょうか。
以前、本メディア内でご紹介したオンラインコミュニティですが、仮にこのようなコミュニティサイトを運営している場合、サイトの管理者をコミュニティマネージャーといってみてもいいでしょう。
コミュニティマネージャーが求められるようになった背景
そもそも「コミュニティ」とは、共同体という意味です。企業にとってはオンライン/オフラインを問わず、企業と顧客がつながる場(コミュニティ)があるに越したことはありません。なぜなら、そういった場で顧客から製品に対する率直なフィードバックを得ることもできますし、製品の良さを周囲に広めてくれるエバンジェリストを発掘できるかもしれないからです。そして、近年ではオンライン上でこういったコミュニティを形成する企業も増えてきたことから「コミュニティマネージャー」という職種、仕事が求められるようになってきたのだと考えられます。
具体的な仕事は?
コミュニティマネージャーの具体的な仕事としては以下のような業務が考えれらます。
1. 顧客をマネジメントする
オンライン/オフラインコミュニティ内において顧客の期待を把握し、顧客の期待を満たすイベント企画やコミュニケーションを実践する。顧客ロイヤリティ向上につながる活動を行う。
2.コミュニティをマネジメントする
コミュニティのルール作りを行い、顧客同士や企業と顧客が活発に交流できるようにコミュニティを健全に管理・運営する。
3. 製品改善につながる声を収集する
自らカスタマーサポートの現場にも立ち、顧客の声に耳を傾ける。また、コミュニティ内から積極的に自社サービスの課題点を見つけ出し、より良い製品開発に貢献する。
4.エバンジェリストを発掘する
コミュニティ活動を通して自社サービスの魅力を周囲に伝えてくれるエバンジェリストを見つける。また、新たなファンを作る。
5.自身が会社の「顔」となる
自身が会社の「顔」となって、各種イベントに積極的に参加し、交流の幅を広げる。また、そういった活動の中で自社サービスに対する客観的な評価、評判を知るとともに、自社サービスのコンセプトや良さを正しく伝達する。
まとめ
今回は、コミュニティマネージャーという職種についてご紹介しました。 コミュニティマネージャーが中心となって、オンライン/オフライン問わずより良いコミュニティ活動が実践できれば、これまで以上の安心感を顧客に与えることができるはずです。また、顧客にコミュニティの一員となってもらうことで、顧客の企業やサービスに対する愛着を強めることにつながっていくでしょう。
通常のカスタマーサポートでは、顧客からの問い合わせを迅速に解決することで顧客に満足感を与えます。しかし、コミュニティ活動ではそれとは少し違った切り口、気軽に企業担当者と交流できる・ちょっとした悩みを共有できる場があるといったことで、顧客に満足感や安心感を与えます。 これも一種のカスタマーサポートといえるのではないでしょうか。
コミュニティマネージャーの仕事は、カスタマーサポートの仕事と被る部分も多いので、普段から顧客と接する機会の多いカスタマーサポート担当者がその役割を担っていくのもいいかもしれません。