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Zendesk で問い合わせ傾向を分析する方法

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Zendesk はあらゆる問い合わせをチケットとして統合し、サポート管理を改善してくれます。それだけでなく、問い合わせ傾向を把握・分析するための便利な方法が用意されています。本記事では問い合わせ傾向の分析をする方法についてご紹介します。

Zendesk におけるタグ分析

従来の一般的なメールや電話で顧客サポートをしていた場合、対応するオペレーターレベルでは問い合わせ内容の傾向を把握できたとしても、それが上司や経営層まで知ることは大変難しいものでした。オペレーターの方が 「最近このページで問題報告が出ています」と伝えても、実際にその問題がどのくらい深刻なのかが社内に共有することができず、結局対応されずに終わってしまうというケースが多くあります(それが後になって大惨事になることも)。

上記のようなパターンは、問い合わせ内容の傾向を現場レベルしか知ることができないという点が大きな課題としてあります。それに対応するために、来た問い合わせ全てを全社員に共有するようにしてしまうと、逆にその問い合わせは誰からも読まれることのないただ流れるだけのものとなってしまいます。ではどのようにすれば、全社員、特に上司や経営層に問い合わせ傾向を把握してもらえるようになるのでしょうか。

Zendesk には、タグが存在します。問い合わせ内容の特徴をタグで付与することで、具体的な問い合わせ内容を把握せずとも、概要として上司や経営層に問い合わせ傾向を伝えることができるようになります。 例えば、"ログインのバグ報告" といったタグを付与し、類似のタグが直近で10件以上来ていたら、それはログインのバグとして深刻な状況にあるというのが一目瞭然となります。担当者がより具体的な内容を見たいという場合には、タグ経由で関連するチケットを探索することにより、すぐに具体的な問題内容を把握することが可能です。こうして迅速に問い合わせ内容をサービス改善に生かすことで、満足度の高いサービスを維持し続けることができます。

Zendeskによる分析の醍醐味は、タグをつけたチケットの状況をZendeskのインサイトといった機能で分析し、傾向を把握していくことにあります。本記事ではチケットの目印となるタグを追加する方法をご紹介します。

また、Zendesk のタグは、問い合わせ内容を把握するだけにとどまりません。問い合わせた企業や顧客の属性はどんなタイプが多いのかをタグによって把握することで、自社の顧客の傾向を分析することにも使えます。 例えば既存顧客には “顧客” タグをつけ、見込み客には “リード” タグをつけておくことで、問い合わせが多いのはどちらかということを把握できます。より具体的なタグを付与していけば、より詳細な分析ができるようになることが容易に想像できるかと思います。

タグの設置方法

それでは Zendesk でタグはどのように設置するのでしょうか。一般的には、チケットページの左のサイドバーが全てだと思われている方が多いようです。

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しかし、このタグのエリアで手動入力することには大きなデメリットがあります。手動入力では、オペレーターによって似たようなタグがどんどん作られてしまうという問題が発生するでしょう。幸い、Zendesk には手動入力をさせないためのあらゆる方法が用意されています。Zendesk を使いこなせば、むしろこのエリアで手動入力することがほとんど無くなります。

では、具体的にどのようにして自動でタグ付けがされる仕組みを構築するのか、ご紹介していきます。

ユーザーや組織にタグ付けしよう

新規チケットが作成された際、 Zendesk の上部ナビゲーションには以下のような項目が表示されています。

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ここで “Sample Taro” とあるのが、Zendesk におけるユーザーのタブです。その左の組織は今回はまだ作成されていないユーザーであることがわかります。そして、ユーザーのタブをクリックすると、左サイドバーには以下のように表示されます。

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ユーザーのページにも “タグ” が存在しています。これは、このユーザーとのチケットのやりとりには全て同一のタグを自動で付与することを指定することになります。上記の画像にあるように、例えば “管理者” タグをつけておけば、後で問い合わせ傾向を分析する上で、管理者からの問い合わせが多いのか、利用者からの問い合わせが多いのかなどの分析が可能になります。

そして、同様に組織にもタグを付与することが可能です。組織には “ドメイン” を登録することができ、同一ドメインからのメールが来たら、全て同じ組織に所属させることを Zendesk が勝手にやってくれます。つまり、ユーザーとして初めての問い合わせであっても、ドメインが同じであれば、その時点でタグが付与された状態を実現することができます。

マクロには必ずタグを付与しよう

Zendesk で定型文のメールを作成するのに便利な「マクロ」があります。このマクロも当然のようにタグを付与したり、削除したりする機能が用意されています。Zendesk を利用しているのであれば、一般的な問い合わせに迅速に対応できるようにマクロを活用されている方が多いかと思います。メールタイトルや本文を作成したと同時に、必ずタグを付与すれば、それだけで他のオペレーターと差分の出ないタグの蓄積が可能となります。

トリガや自動化にもタグを付与しよう

Zendesk にはチケットの特定の操作に付随して実行するための仕組みである “トリガ” や、一定時間が経過した時に実行するための仕組みである “自動化” が用意されています。

これらにも Zendesk ではタグ付けの仕組みが用意されています。 例えば、3時間以上経過したチケットは自動でアサインを変更するような自動化を作った場合、"3時間経過" タグを付与しておけば、一定期間の間にどれだけ3時間以上返信できていないチケットがあるのかを後で分析することができるようになります。これによって、サポートの対応を遅らせている原因は何かを分析し、サポート改善に役立つきっかけを得ることができます。

まだまだある、Zenedsk の自動タグ付けの仕組み

カスタムフィールド

カスタムフィールドは、チケットページの左サイドバーに自由な入力項目を作ることのできる仕組みです。例えば VIP かどうかを示すためにチェックボックスをカスタムフィールドで用意し、相手が VIP であると分かった時点で VIP のチェックボックスをオンにするだけで VIP タグを付与されるような仕組みを構築できます。

Zendesk ウィジェット

Zendesk ウィジェットの問い合わせに自動でタグを付与することもできます。Zendesk ウィジェットに既定のタグを埋め込んだり、ページに応じて付与するタグを変えたりすることで、自動でタグを蓄積する仕組みを構築できます。Zendesk ウィジェットのカスタマイズの詳細は以下の項目をご参照ください。

Settings - Web Widget - Zendesk Developer Portal

Zendesk API

Zendesk API を使えば、チケットやユーザー、組織の作成をプログラムで制御することができます。例えば Zendesk のチケット作成を API から行った際にも、特定のタグを仕込んでおくことで 後々どのくらいのチケットが API から作成されたか、分析することが可能です。

終わりに

今回は Zendesk のタグ付けにフォーカスを当てて、どのようにして問い合わせを効果的に分析するのかをご紹介しました。 ぜひ Zendesk をフル活用し、サポート改善に役立ててみてください。

本記事は、カスタマーサポート勉強会の発表を元に作成されました。もしご興味があれば、次の開催時に参加を検討いただけますと幸いです。

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