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CS担当者必見!顧客をマネジメントしよう!

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CS担当者であれば、自社のカスタマーサービス品質をもっと向上させたいと常々考えていることでしょう。本記事では、「顧客のマネジメント」という視点からカスタマーサービス品質を向上させるために気をつけたいことについて書きました。

カスタマーサービス品質を下げる要因

カスタマーサービス品質を下げる要因は様々です。サポートスタッフのスキル不足や複雑な業務内容となっていることが要因で、自社のカスタマーサービスの品質がなかなか向上しないこともあるでしょう。 そういった中で、自社のカスタマーサービス品質を下げる要因として忘れてはいけない要因がもうひとつあります。

それは、「顧客をマネジメントできているかどうか」という点です。

どういうことかというと、例えばファストフード店のサービスは、素早く料理が提供されることにそもそもの価値があるといえるでしょう。この点において極めるからこそ、ファストフード店としての基本的なサービスの価値を生み出すことができています。

しかし、要領よくメニューを選ぶことができない顧客がレジにいたとしたら、どうなるでしょうか。 その顧客の後ろに並んでいる人は長く待たされることとなり、速さを求めて来店したにもかかわらず素早い料理提供を受けることができなくなります。

カスタマーサービスの品質向上を考えるにあたっては、社内に目を向けるだけでなく、“顧客”にも目を向ける必要があるといえます。 “顧客”が自社のカスタマーサービスの品質を左右する役割を担っているということを忘れてはいけないのです。

では、どのように顧客をマネジメントし、カスタマーサービス品質の向上に巻き込んでいけばよいのでしょうか。

現状を知る

まずは自社のカスタマーサービス品質に“顧客”がどの程度の影響を及ぼすのかを考えてみましょう。 アクセスや来店が集中する時間帯、求められるサービス内容ごとのスタッフの作業時間、顧客の知識や理解度によっても、カスタマーサービスの品質は左右されます。 顧客の来店する時間をうまくマネジメントできなければ、必要以上に混雑してサービスの提供スピードが遅くなるでしょう。また、顧客のサービスに対する理解度を高めておくことができなければ、サービスの説明に非常に多くの時間を費やすこととなり、効率的かつムラのないサービスを顧客に提供していくのは困難でしょう。

“顧客”ごとの趣味嗜好の違い、多様性がカスタマーサービスの品質に大きな影響を与えるのです。 まずは影響範囲について把握することから始めてみましょう。

顧客をマネジメントする

では、具体的にどのような考え方や方法で顧客をマネジメントしていけばいいのでしょうか。以下に3つのアイデアをご紹介します。

1.選ぶ

スタッフを採用する際に、経歴や能力を厳しくチェックして採用するように、「顧客を選ぶ」ということもひとつの手段といえます。特定の条件を満たした顧客しか受け入れないことで、顧客の多様性を限定することができます。それによって、カスタマーサービス品質の低下リスクを軽減することができ、常に高い品質のサービスを顧客に提供することも可能です。これには、顧客を選ぶという強い意志と、決断が必要です。しかし、顧客が自社のカスタマーサービス品質に大きな影響を与えるということを知っているからこその判断ともいえます。

2.教育する

顧客ごとにサービスに対する理解度や知識レベルは様々です。そのため、カスタマーサービス品質を下げないように“顧客を教育”して、対処するという手段もあるでしょう。どういう操作をすべきかといったことをたんにマニュアルを配るということだけで済ませるのではなく、楽しみながらもしくは無意識のうちに学べるように工夫することが大切です。 スターバックスでは、顧客から注文を受けた際に「スターバックス用語」で店員が注文内容を復唱し、顧客に正しい注文の仕方を暗に示しています。

3.価値観を共有する

レンタルDVDやレンタカーなどがそうですが、顧客が返却規約を守らないことによっても、他の顧客に多少なりとも迷惑がかかり、カスタマーサービス品質を落とす要因になってしまいます。そこで、遅延料金などを徴収することで返却を促していますが、一方で遅延料金を支払えばいいという意識を芽生えさせてしま っていることにも留意しなければなりません。そうした場合に有効なのが、「価値観を共有する」という手段でしょう。顧客同士が交流するコミュニティを形成し、規範意識を持たせるという狙いがあります。価値観を共有する場があれば、こういう人たちに迷惑をかけてはいけないという意識が働き、規範意識の欠如によってカスタマーサービスの品質が下がるリスクを軽減することができます。

おわりに

カスタマーサービスの品質向上を考える上では、「顧客のマネジメント」についても忘れてはいけません。 自社スタッフをどうスキルアップさせるかということには注力できている企業も多いでしょう。しかし、顧客が自社のサービス品質にどういった影響を与えているのかまで考慮し、対策を講じているケースは少ないのではないでしょうか。

顧客を選ぶことで品質を保つのか、顧客をうまく教育したり、価値観を共有し規範意識を持たせることでサービス品質に影響がでないようにするのか。 顧客はサービスを使うだけではなく、サービスを提供する役割も一部で担っているということを認識しておくといいでしょう。

本記事を参考に、顧客のマネジメント方法について考えてみるのはいかがでしょうか。