顧客満足度向上などを目的に「チャットサポート」の導入を考えている企業も多いでしょう。本記事では、そんなチャットサポートのメリット・デメリットについてまとめました。
そもそもチャットサポートとは何か?
チャット画面がサイトの右下あたりに埋め込まれているECサイトなどを見かけたことはないでしょうか。
チャットサポートとは、閲覧中のWebページ内のチャットボタンをクリックするだけでリアルタイムにWebサイト運営者のサポートを受けることが出来るシステム、もしくはそうしたシステムを活用したカスタマーサポートの手法を指します。サービスへの申し込みなどを増やす目的で、チャットサポートを導入する企業が増えています。
では、最近導入する企業が増えてきている「チャットサポート」にはどんなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
チャットサポートのメリット
1. 顧客とリアルタイムなコミュニケーションが可能
チャットでのやりとりは、メールでやりとりする場合に比べ、即時性があります。顧客は疑問を抱えているそのタイミングでサポート担当者とやりとりし、疑問を解消できるため、満足度が高まりやすいといえます。
2. 問い合わせ数UPが期待できる
チャットサポートを行うことによって、顧客の「ちょっと聞きたい」というニーズに対応することができます。電話をかけたり、メールを書いたりするよりも、チャットに書き込むのは手軽なため、顧客からの質問を受け付けやすく、疑問を解消しやすいといえます。
3. サポート業務の効率化が図れる
チャットサポートでは、1人のサポート担当者が同時に複数の顧客とやりとりすることができるでしょう。数十人とはいかないまでも、1人の担当者で対応できる顧客数が増えることによってサポート業務の効率化も可能です。
チャットサポートのデメリット
チャットサポートを導入するということは、顧客が気軽に問い合わせできるサポートチャネルを設け、顧客とのリアルタイムなコミュニケーションを目指すということです。そのため、それ自体にデメリットがあるわけではありません。
しかし、気をつけなければならないのが「サポート担当者の教育」と「サポート体制の構築」という2点です。
チャットサポートは「リアルタイム」であることが売りです。そのため、担当者には即答性が求められ、短いテキストのやりとりの中で顧客の課題を把握し、最適な解答を出さなければなりません。こうしたスキルは一朝一夕で養えるものではないため、最適な担当者を確保・教育していくことにハードルがあると言えます。
もし、リアルタイム性が損なわれてしまえば、チャットサポートを導入したことが逆にクレームの原因となる場合もあるでしょう。
また、その他のサポートチャネルに比べて気軽に問い合わせできるからこそ、常時多くの問い合わせが入ってくる場合も予想されます。そのため、大量の問い合わせへも対応できるようにあらかじめ運用体制を固めておく必要があるといえます。
まとめ
Zopim社の調査によると、チャットサポートを受ける顧客の約60%が1分以上待たされるのを嫌うとのことです。顧客は、いち早く自分の課題が解決されることを望んでいます。
それらのことを踏まえて、チャットサポートの導入を検討することはとても素晴らしいことといえるでしょう。しかし、リアルタイムなコミュニケーションを通して、顧客の疑問を解消したり、製品の購入を後押しするためには、サポート担当者の教育や運用体制の構築といった課題をクリアしていかなければなりません。
サポートチャネルを増やすことを目的とするのではなく、顧客とのより良いコミュニケーションを通じて顧客と長期的で良好な関係構築を目指しましょう。