メールの返信速度は早ければ早いほどお客様の満足度向上につながります。本記事ではメール返信速度を上げるために実践できるテクニックをご紹介します。
後回しにせず、メールが来た瞬間に返信に取り組む
どんなに難しい問い合わせが来ても、まずはメールを返すようにします。一時的に他の作業が中断されますが、お客様の疑問を解決することのほうが重要です。すぐに答えられる質問であればその場で返信すれば良いですが、すぐに答えられない質問の場合でも返信することが望ましいです。具体的には、お客様の質問を受け付けました。社内に共有し、迅速に返信します。~時間程度で折り返しのメールを差し上げます といった具合に、メールを確かに受け付けたこと、できる限り早く返信することを伝えることが、お客様の安心につながります。Zendesk などのサポートツールを使えば、メールを受けた時点で自動返信メールで上記のような内容を送ることも可能です。
メールの場合は電話と違ってすぐに取り組まなくても良い、という点がメリットのように感じますが、実際は全くの逆でメールの返信を遅らせてもいいように錯覚してしまうのがメールのデメリットです。メールの返信はいずれはやらなければなリませんので、来た瞬間に対応する、という習慣をつけることが何よりも大事です。これはどんなに問い合わせが来ても、まずはすぐに返信するということを守りましょう。
よくある質問は応答集を作成したり、マクロを組む
“よくある質問”に書いてあるにもかかわらずメールで問い合わせがくる、というのはよくあることです。そんなときのために、あらかじめよくある返答集としてまとめておくことをお勧めします。例えばユーザーのパスワード変更の方法、退会方法など、おきまりの質問が来た時にコピーするだけで返答出来るようにします。
基本的な質問をお客様ごとにカスタマイズして返答する必要はあまりないように思います。もし、個別感を出したければ、コピーした後に何かメッセージを付け加えるなどといったフローを踏めば問題ありません。同じような質問を毎回タイピングして返答する時間は無駄です。
また 、Zendesk の話になりますが、"マクロ" という機能を使うと、よくある返答集をまとめることができます。ワンクリックするだけで、メール返信文の自動入力や、担当者、チケットのステータスなど一気に更新することが可能です。新人スタッフが対応する際にも、同じクオリティのメール返信文が一瞬で作成できるため、とても便利な機能です。
自らが専門家になる
カスタマーサポートとなると、特にテクニカルな質問や専門的な質問が多く来ることになります。その際に「自分はカスタマーサポート担当だから、エンジニアや営業に聞けばいい」という意識ではいけません。
カスタマーサポートであっても、製品のより詳細な情報を知るよう努めたり、知らないことは社内間で勉強会を開催したり、適宜聞いて学んでいくことによって、第三者が必要なメール返信を極力少なくすることが可能です。
あらゆる質問に対応できるようなカスタマーサポート体制を整えれば、どんな電話でも自信を持って対応することができ、お客様も無駄に待つ必要がなくなるため満足度が向上します。決してカスタマーサポートだから、という言い訳で、製品のことを知ろうとする努力を怠ってはなりません。
終わりに
いかがでしたでしょうか。ある調査によると、ユーザーは10分以上メール返信がなければ、そのことに関して興味を失うという報告もあります。お客様の熱があるうちに、手厚いサポートをすれば、きっとサービスに良い印象を持つことになるでしょう。
カスタマーサポート担当者がすぐに製品の全ての知識を身につけることなど到底できることではありませんが、しかしそれを諦めた時点で良いカスタマーサポートではなくなります。学び続ける意欲こそカスタマーサポートの仕事を最高に楽しくさせる大きな要素であると私は考えています。