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コンタクトセンターの変革:AIが顧客との対話をサポートする

2022年11月のChatGPTのリリース以来、コンタクトセンターでのAIツールの使用が大幅に増加しました。自然言語処理(NLP)と機械学習(ML)は、顧客体験やオペレーターの業務に大きな変革をもたらしました。本記事では、AIの活用によって、コンタクトセンターでどんな変化が起きるのかについて考察します。

AI活用によってコンタクトセンターで起きる変化

1. 顧客による自己解決が増える(セルフサービスの増加)

特定のFAQやヘルプセンターのURLを指定するだけで、簡単にAIチャットボットを構築できるサービスも登場しています。
これにより、今後多くの企業でAIチャットボットの構築・導入が進むと考えられ、顧客はオペレーターと直接やりとりせずに、24時間いつでも問題を解決できるようになるでしょう。
定型的な回答文しか学習していないチャットボットではなく、生成AIを活用したチャットボットのため、顧客の問題をより的確に、違和感なく解決してくれます。

2. オペレーターのATTやACWが減る

顧客との通話時間や通話後の処理時間、メール対応にかかる作業時間は、AIにより、総じて減少傾向になるでしょう。これは、AIが問い合わせ内容を要約してくれたり、問い合わせに対する回答文を作成してくれたりするためです。
上司に内容確認するのにかかっていた時間や、文章を作成するのにかかっていた時間は、AIにより削減されます。
例えば、Zendeskでは、AI機能のEAP(アーリーアクセスプログラム)の提供を開始しており、チケットコメントの要約機能などを試験的に利用できます。
support.zendesk.com

3. SV(スーパーバイザー)の品質管理・マネジメント業務が効率化される

AIを活用することで、問題のある通話やチケットを見つけやすくなります。
例えば、通話内容の感情分析などによって、問題のあるやりとりをいち早く見つけることができます。そのほかにも、顧客とのやりとりが要約されることで、スーパーバイザーは短時間で内容を把握でき、迅速なフィードバックを提供できます。

AIを優秀な同僚として扱う

コンタクトセンターにおける一部の業務は、AIによって効率化され、人間に取って代わる業務が出てくるのは事実です。
しかし、顧客は単なる問題解決以外に、不安の解消など、心理的な問題解決を望んでいます。人間らしいコミュニケーションや対話を通じて相手とのつながりを感じたいなど、人が対応することの必要性は依然として残ります。

コンタクトセンターで働くオペレーターは、AIを優秀な同僚として活用しつつ、目の前の顧客とのより深い対話を目指していきましょう。

おわりに

これからますますAIの活用が進んでいく中で、コンタクトセンターの在り方も自然と見直され、非効率な作業・運用は少なくなっていくことでしょう。そのような流れの中で、コンタクトセンターで働くオペレーターは、人間だからできること・自分だからできることにフォーカスする必要があります。

まずはAIを優秀な同僚として活用できるように、日ごろからChatGPTを触ってみるなど、AIによってどのようなことができるのかを体感してみてはいかがでしょうか。