多様な働き方の広がりの中で、メール対応や電話対応といったサポート業務を在宅勤務希望者に任せる場合もあるでしょう。本記事では、そういった場合にどう在宅サポートスタッフと関係を維持していけばいいかについて書きました。
在宅サポートスタッフが抱える悩み
在宅勤務によって余計な通勤時間が削減されたり、それぞれの家庭事情に合わせた柔軟な働き方が実現できます。特定のオフィスに必ず行かなければならないという制約もなくなり、一見すると良いことばかりのように感じることもあるでしょう。
しかし、雇用する側やマネジメントする側は在宅サポートスタッフがどのような悩みを抱えがちなのかを想像し、それらと向き合っていく必要があります。
例えば、在宅でカスタマーサポートをしているからこそ抱える孤独感もあるでしょうし、会社の一員としての一体感を感じる機会が減ることもあるでしょう。人間は誰かとのつながりを感じることや大きな目的に向かって一緒に頑張っているという一体感を得ることによってモチベーションを保ち、頑張れることだってあるのです。
マネジメントする側には、在宅スタッフが抱えがちな孤独感や目的意識の低下といった悩みを理解し、長期的で良好な関係を作れるように努力する姿勢が欠かせません。
在宅サポートスタッフと長期的で良好な関係を築くために
1.社内イベントに誘ってみる
在宅サポートスタッフがあまりに遠い場所に住んでいる場合もあるでしょう。もちろん、そういった場合は現実的にはイベントへの参加は難しいかもしれません。しかし、まずは誘ってみましょう。会社の一員として認められているという実感を得ることができます。
2.ビデオ会議をする
例えば、始業・終業のタイミングでビデオチャットをしてみるのもいいでしょう。ビデオチャットとはいえ、毎日お互いの顔を見て、話すのと話さないのとでは感じる一体感に大きな差が生まれます。ちょっとした表情から相手が今抱えている悩みや気持ちの変化を感じ取ることもできるかもしれません。
3.キャリアパスを用意する
在宅で働いているとはいえ、会社の一員には変わりありません。また、人は見通しが立つからこそ、そこに向かって頑張れるのです。長期的に働いてもらうためには、どういったキャリアパスがあるのかという選択肢を提示してあげることが重要です。
4.素晴らしい対応を讃える
在宅でカスタマーサポートをしていると隣に同僚はいません。そのため、どんなに素晴らしいサポートを行ったとしても褒めてくれる人は誰一人いないことになってしまします。しかし、マネジメント側は在宅サポートスタッフがどういった対応しているのかということはクラウドツールで把握することができるはずです。もし、お手本にしたい対応などをした際には複数人のビデオチャットで讃えるなど、積極的に讃える習慣をつくりましょう。
5.定期的に会社のビジョンや価値観を伝える
もし、会える距離にいるのであれば、定期的に直接会って、会社として何を目指していて、そのためにどういった価値観を大切にしているのかということを共有するようにしましょう。もし、遠隔地にいる場合はビデオチャットでも構いません。オフィスにいようが自宅にいようが、カスタマーサポートを担当している以上、「会社の顔」として働くわけです。目的の共有は素晴らしいカスタマーサポートを実現するためには欠かせません。
物理的な距離を超えて素晴らしいカスタマーサポートを
テクノロジーが発達したことで、物理的な距離をあまり気にすることなく、働けるようになってきました。在宅勤務を大いに推奨する企業も出てきています。そういった中で、これから在宅型のコールセンターを立ち上げたり、在宅スタッフに積極的にカスタマーサポートをお願いする場合もあるでしょう。
しかし、いざ立ち上げたはいいものの目的意識の共有ができていないことが原因で、顧客に迷惑をかけてしまったりしては元も子もありません。
仮にこのようなことが起きてしまうとしたら、それは私たちのコミュニケーションの取り方が雑だったり、情報共有の仕組みが作れていないことに原因があるのでしょう。
在宅型のサポートセンターには、災害時でも継続的に顧客対応できるなどの大きなメリットがあります。 そうしたメリットを最大限生かすためにも、在宅サポートスタッフとのコミュニケーションの取り方を工夫しましょう。
そして、物理的な距離を超えたこれからの時代の新しいカスタマーサポート体制を構築しましょう。