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マーケティングをやりたい?じゃあクレーム対応をしよう!

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ビジネスをしている限り、必ずといっていいほど顧客からクレームを受ける機会に遭遇します。精神的につらい時もありますが、そのクレーム対応への捉え方を変えれば、きっと前向きに行えるはずです。

マーケティングとは何か?

様々な定義がありますが、ここではマーケティングとは、「顧客を生み出すこと」と定義しましょう。

そうした中でマーケティング担当者は何をやるべきかを考えてみると、顧客に自社の製品を知ってもらい、その製品をどう感じ取ればいいのかを伝え、購入までの土壌を整えていかなければならないといえるでしょう。

マーケティング担当者には、製品やサービスを差別化するのが難しくなるにつれて、顧客を知り、顧客のニーズをより繊細に汲み取りながら製品やサービスを販売していくことが求められています。企業にとってマーケティング活動は必要不可欠といえ、顧客ニーズが多様化している今日においては日に日にその重要性は増しているといえます。

マーケティングへの4つの反応

マーケティング活動を通して、顧客に自社の製品やサービスの魅力を的確に伝え、製品の購入までつなげていかなければなりません。

しかし、「この製品は役に立ちますよ!」と言っただけで、顧客はすぐに購入するという判断を下すわけではないということを理解しておかないといけません。マーケティングを考える上では、どのように認知されていくのかという仕組みを把握しておくことが重要でしょう。

1. 認識する

まず、自社の製品を対象とするマーケットにいる顧客に知ってもらわなければなりません。知ってもらえなければ、そもそも購入にまで結びつきません。そのため、まずマーケティング活動における顧客の最初の反応は「認識する」という反応といえるでしょう。

2. 相性を考える

次に顧客はその製品が自分に合うのかどうかという感覚的な部分を判断します。「なんか良さそう!」などといったその製品に対する前向きな印象を与えられるかということが重要といえます。

3. 理解する

企業のマーケティング活動を通じて、製品の存在を認識し、相性を感じた後は、具体的な理解に入ります。この製品を使うことで得られるメリットやなぜ自分に合っているのかという理由を自分の中で腑に落とす段階です。企業は、「なんか良さそう!」と思わせるだけでなく、実際に「良い」と理解してもらえるよう伝えるメッセージや表現方法を工夫しなくてはなりません。

4. 決断する

最後に、顧客は感情と理性に基づき、購入するという決断を下します。この製品は自分に役に立つと理解し、気に入ったと思ってもらえれば、めでたく成約となるわけです。

クレーム対応が果たす役割

クレームは、顧客が何かしら不満を抱えたときにやってきます。もちろん、怒っている顧客と向き合うことも想定されるため、精神的に辛いと感じる人もいるでしょう。

ただこれまでのマーケティングについての話を振り返ってみると、クレーム対応も顧客を生み出す機会といえ、顧客を生み出す役割を担っていると考えることはできないでしょうか。

製品の購入前に、何かマーケティングメッセージが意図しない形で伝わり、期待を裏切ったなどでクレームにつながったとしても、そこでの対応で悪いイメージを返上することだってできるわけです。もしかしたら、クレーム対応した担当者が神対応したことで、製品の購入を決めてくれる顧客だって現れるかもしれないのです。

また、製品を購入した後にクレームにつながったとしたら、まさに今目の前で解約や離脱しそうな顧客と向き合えるわけですから、そこで誤解などを解き、正確に製品の価値を伝えることができれば、その顧客が継続的にその製品を利用してくれる可能性だって生まれます。

顧客を創造するという広義かつ本質的な意味でマーケティングを定義すれば、クレーム対応も立派なマーケティング活動といえます。

まとめ

マーケティングというと、きらびやかな印象ですが、それは偏った考えだといえるでしょう。顧客を創造するということでいえば、製品の価値を正しく伝える機会を持ち、離脱しそうな既存顧客をつなぎとめることのできるクレーム対応は立派なマーケティング活動といえ、その対応を行うカスタマーサポート担当者をマーケティング担当者といったとしても言い過ぎではないでしょう。

マーケティングの重要性が増すということは、カスタマーサポート(クレーム対応など)の重要性も増すということです。

そういった意味でも、カスタマーサポートにおけるクレーム対応はとても重要といえるため、真摯に行わなければなりませんし、渋々行うべきものではありません。

顧客の不満を解消することのできる最前線にいるという自負を持ち、クレーム対応によって顧客を創造していきましょう。