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提供できないものを伝えるのではなく、提供できるものを伝えよう。

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顧客からの要望に対して、常に「YES」と言うわけにはいきません。むしろ、カスタマーサポートの現場では顧客に対して「NO」と言う機会の方が多いでしょう。本記事では、顧客へ「NO」と伝える際に気をつけたいことについて考察します。

「NO」と伝える重要性

顧客からの要望に対して、安易に「YES」と言ってしまうのは良くありません。要望を実現できなければ、結果として顧客の期待を裏切ってしまうことになるからです。それに、顧客からの要望に対して常に「YES」と言ってしまえば、提供する製品やサービスがどんどん複雑になっていく恐れもあります。
顧客からの要望は貴重なフィードバックではありますが、実際にはその多くに「NO」と伝えているのが現状でしょう。「NO」と伝えることで、顧客からの反発があったとしても、できないことはできないと伝えていくのが重要です。 それは、安易に顧客の期待を煽らず、顧客に対して誠実であり続けるためにも重要な姿勢だといえます。また、自らが提供する製品やサービスを一貫性のあるシンプルなものに保つためにも重要です。

しかし、「NO」と伝えるということは、その人の意見や考えを否定したり、退けるということでもあるため、顧客の怒りを買ったり、反発される場合もあります。

では、「NO」を伝える際にはどのようなことに気をつけたらいいのでしょうか?

肯定的な言い回しを考えよう

例えば、顧客から「Aという機能は、ありますか?」と聞かれた際、「Aという機能は、ありません」と回答するだけでは否定的な意味合いで会話が終わってしまいます。

そこで、肯定的な言い回しを考え、できることなら代替案を提示してみるのはどうでしょうか。「Bという機能があるので、〜を実現することはできます」という風に伝えるのです。 その他にも、在庫がない商品について問い合わせがあった際、「在庫がありません」と伝えるのではなく、「○日に入荷します」と肯定的な言い回しを使って返答することもできます。

顧客の要望が別の方法によって解決可能なのであれば、否定的な言い回しで会話を終わらせるのはあまりに勿体無いといえます。ぜひ肯定的な言い回しを使うことを心がけていきましょう。
また、顧客に対して「NO」と言うことの多い問い合わせや要望については、あらかじめ肯定的な返答の仕方を考えておくといいでしょう。ちょっとした準備と工夫で、顧客の怒りを買ったり、反発されるリスクが少なくなります。

おわりに

“提供できないものを伝えるのではなく、提供できるものを伝えよう”

日々の顧客との会話を振り返ってみて、無意識に否定的な言い回しを使っていませんか?
顧客に対して「NO」と言うことは重要ですが、それをどう伝えるかを考えるのも同じく重要です。顧客が「なぜその質問をしたのか?」という質問の背景を想像するように心がけ、肯定的な言い回しで返答できるように準備しましょう。

本記事をきっかけに、顧客とのより良いコミュニケーションのあり方を模索してみてはいかがでしょうか。