お問い合わせ窓口には フリーダイヤル 番号を掲載する他に、 03番号などの通常の番号を設けることがあります。なぜわざわざ2つ用意するのかを解説します。
フリーダイヤル の特徴
まずフリーダイヤルの特徴とメリット、そして問題点について解説します。
色々なところでフリーダイヤルの番号を見かけると思います。テレビのCM, 電車の広告などこぞって 0120 番号で設置されています。なぜ 0120 にこだわりがあるのかというと、主に3つの理由があります。
- 料金の支払い
- 桁数の少なさ
- 知名度
"フリーダイヤル" はその名の通り、発信者が支払うべき電話料を着信側が支払うことにより、発信者は気兼ねなく電話をかけられるメリットがあります。フリーダイヤルはお客様に対し「料金を気にせずいつでも電話くださいね」という明らかなメッセージを発することができるのです。
桁数の少なさもメリットの一つです。0120 の後に続くのは 6桁の番号です。6桁を覚えていただくために語呂のいい番号を用意している場合がよくあります。ただ最近は0120番号は人気になりすぎたため、語呂のいい番号を取得することができにくくなっています。それでも 6桁であればなんとか覚えられそうですよね。
また、0120はフリーダイヤルとしての圧倒的な知名度があります。0120であればなんか安心できる、しっかりしているという印象を与えることができます。市外局番に電話をかけるのは全国対応のサービスには不向きです。
このようなメリットがあれば、0120だけ用意すればいいのではないか、と思われるかもしれません。しかし 0120 や 0800 などのフリーダイヤルには1つ欠点があります。IP電話などの050番号から0120に発信することができないのです。これが 0120 番号の他に市外局番の電話番号を企業がわざわざ用意する理由です。
最近は格安SIMと呼ばれるスマートフォンのSIMに人気が出ています。こちらの格安SIMの通話状況レポートによると、格安SIM を利用している方のうち、22.6% の方が 050 IP電話アプリを利用しているとの報告があります。これはなかなか多い割合です。0120だけで電話窓口を開設してしまうことの危険がお分かりいただけたかと思います。そのため、特に一般の方向けの電話窓口で、携帯電話の問い合わせがほとんどである電話窓口の場合は、0120番号の他に市外局番を設ける場合が多くあります。
電話番号の購入自体はそこまで敷居が高いことではありません。一般顧客を対象にしたコールセンターであれば、ぜひ検討してみてください。
終わりに
コールセンターは日々進歩していますが、電話番号の仕様は変えることができません。今日では電話番号を複数取得し、受付先をコールセンターとして構築する場合が多くあります。
電話番号の決まりをしっかりと認識した上で、電話窓口の構築を考えるようにしましょう。
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