サポートタイムズ

サポートタイムズはカスタマーサポートの“今”を届けるメディアです。(Powered by CallConnect)

Twitter Facebook

【オウケイウェイヴのFAQ作成講座】やみくもに作ったFAQはセルフヘルプにならない!

f:id:selfree:20230711153216j:plain はじめまして。私たちオウケイウェイヴは、今まで多くの企業様のサポートに関する課題解決をお手伝いしてきました。その中で、よくいただくご相談が「FAQコンテンツの作り方」についてです。  

サポートサービスの課題のひとつに「高い品質のサポート」を「低いコスト」で供給することが挙げられますが、それを実現する方策のひとつに顧客自らが問題解決にあたるセルフヘルプがあり、セルフヘルプでよく利用されている方法がFAQです。このFAQがいかにサポートサービスに有効に組み込まれているのかが重要であり、ただやみくもに作っただけではその効果は現れず、効果を測ることもできません。問い合わせの実態や内容の分析を伴ったFAQであるべきでしょうし、使う人たちのスキルにあったものでなくてはならないのです。本記事では、効果的なFAQにするためのコンテンツ作成ポイントを紹介します。  

※セルフヘルプ:サービス提供企業や専門家の助けを借りず、自身の問題を当事者で解決すること。自己解決。

QとAだけじゃない!FAQを構成する要素について

まず前提として、FAQの内容参照画面の構成要素には次のようなものがあります。

・質問本文(タイトル): 本文で伝えたいことを簡潔に端的に表現
・回答本文 : 結論を先に書き、コミュニケーションの生産性を上げる
・参考ページ : 補足情報や関連情報などへの誘引
・関連FAQ : 関係する他のFAQやあわせて読んで欲しいFAQなどを紹介
これらの構成要素を前提に、「Q&A情報」の材料を収集していきます。

1,「Q&A情報」の収集

最も必要な情報は、ユーザーのお問い合わせ内容とその回答情報です。それらの情報を収集するにあたり最適な材料のひとつに、コンタクトセンターやコミュニティなどでやりとりされる、ユーザーと回答者の間のログがあります。やり取りの手段はWebフォームやメール、電話、チャットなどが考えられます。諸々の問い合わせ履歴がデジタルデータとして残せるかどうかが業務効率化のカギでもあります。また、これらの材料と共に回答情報の収集もしておきましょう。

2, 集めた情報は「ABC分析」で整理

FAQサイトをこれから構築しようとしている方は、まず最初にどの情報を取捨選択するのか、お問い合わせ内容を整理する必要があります。収集したQ&A情報に優先順位を付け、重要なもののみを選択していきます。いわゆるABC分析です。

このような分析をすることで、どの商品やサービスへの問い合わせが多いのか、また、機能や使い方なのか、修理や保守なのかなど、お問い合わせ内容と重要度の整理ができるはずです。そして、FAQコンテンツとして作成すべきものの優先順位が決まっていきます。具体的には、下記の図における「A」に該当するお問い合わせは、FAQコンテンツとして最優先で作成すべきものです。その次に「B」のコンテンツを作成していきます。どのような分野のFAQを充実させるべきかや、カテゴリーの分類をどうするかの検討に活用してください。また、すでに運用している方もしくは運用開始された後は、定期的にこのような分析データをベースに、どのカテゴリーをメンテナンスすべきかなどを決めることに活用できます。

f:id:selfree:20230711153213p:plain

回答情報の収集

回答情報のもとになるものとして、以下のようなものがあります。

・仕様書
・マニュアル
・リリースノート
・カタログ
・Webサイトの掲載内容

これらをもとに、商品・サービスの詳細情報やスペックなどの情報を収集すると同時に、より専門的な情報、より広範囲な情報、予想できる質問に対する回答などを収集しておきましょう。これらを収集するためには商品ラインナップ表をもとに「どの部署が最適解をもっているのか」「どの部署が責任部署なのか」をしっかり把握しておくとよいでしょう。運用ルールなどを決めたうえで、それぞれのミッションを持つ部署とのコミュニケーションを蜜にしていくことで、良質なFAQコンテンツを作成することができます。 より専門的・広範囲な情報は、FAQの構成要素である「参考URL」や関連情報として提供できるようにするために必要な情報として認識しておくとよいでしょう。

FAQの中身のチェック

続いて、FAQの中身そのものを書いていきます。最初に用語や呼称を統一しておき、そのルールを守って書くようにしましょう。間違った内容を書かないこと、必要な情報をヌケモレなく書くことが重要ですので、そのFAQの内容がわかっている人に書いてもらうのがよいでしょう。 そして、ここでよく起こるのが専門用語の多用です。利用者にとって理解しやすい単語を使うべきですので、専門用語の使用についてもルールを設けましょう。最終的にはWebサイトに表示されるものなので、「見やすいか」を考えてください。

FAQの文章ができあがったら、編集作業です。まずは一つひとつのFAQを校正します。できれば書いた人とは別の人が校正するのがよいでしょう。前述の注意点をチェックしながら、FAQカテゴリーの一覧に当てはめ、足りないFAQはないか、全体のバランスはとれているかを確認します。利用者の目線でチェックして、さらに必要な情報があればFAQを増やすこともあるでしょう。Webサイトに掲載されますので、その他のコンテンツとのデザイン面でのバランスにも配慮しましょう。編集作業が終わったら、予め設計した承認ルールに則って、関係部署やメンバーの承認を取ります。できれば承認日時、承認者、コメントなどの情報を記載しておきましょう。簡単なチェックシートを作っておくと、確認漏れも防止できると思います。

<チェック項目例>
・QとAが1対になっているか
・簡潔明瞭か
・処理が多岐にわたる内容は箇条書きになているか
・専門的な用語には説明がついているか
など

まとめ

いかがでしたでしょうか?FAQコンテンツを作る際には、FAQの構成要素、収集、整理、優先順位付け、中身の確認などにおいて様々なポイントがあります。やみくもにFAQを作成するのではなく、勘所をおさえながら作成していただくことでスムーズに進むことでしょう。他にも、読み手のことを考えた「書き方」「見せ方」といったディテール面でのポイントもあります。

FAQシステムなら、シェアNo.1の『OKBIZ.』
FAQの作成・評価・管理の一元化や、閲覧数・お問い合わせ経路分析、検索ログなどの情報からサイトの現状を把握。その情報を基にWebサイトの改善や応対品質の向上につなげ、問い合わせ削減やサポートコスト削減を実現します。