Twitterの気軽さやリアルタイム性に期待して、Twitterをカスタマーサポートツールとして活用する企業も少なくありません。本記事では、Twitterをカスタマーサポートツールとして活用する際の3つの注意点を筆者の考察を交えながらご紹介します。
Twitterをカスタマーサポートに活用する企業の数々
Airbnbやデルタ航空、Spotifyなどの海外企業では、Twitterをカスタマーサポートの主要チャネルとして活用しています。
以前の記事でもご紹介した「サポート提供中」ステータスを表示させ、Twitter上でも手厚いカスタマーサポートを提供する意思を示しています。 www.supporttimes.com
なぜ、このような企業はTwitterをカスタマーサポートツールとして活用するのでしょうか? 大きな理由の一つに、顧客と気軽に対話できるという理由があるのではないでしょうか。Twitterには140字という文字制限があるため、遠回しな表現には向きません。単刀直入な表現やフランクな表現が日常的に使われます。 つまり、企業と顧客がまるで友達のような感覚でコミュニケーションを取れる点がTwitterをカスタマーサポートツールとして活用する利点と言えるでしょう。
しかし、TwitterはSNSというオープンなサポートチャネルだという点を忘れてはいけません。事前準備することなく、運用を開始してしまえば、不用意な発言が新たな火種を生み、トラブルを生み出してしまうこともあるでしょう。
不要なトラブルを起こさないためにも、Twitterをカスタマーサポートツールとして今後活用する際には以下の3つの点に気をつけてください。
3つの注意点
1. 運用ルールの作成
ユーザーのつぶやきへ回答する場合、その回答内容はあなたと顧客以外にも公開されています。このことを忘れてはいけません。もちろん、素晴らしい対応ができればそれは賞賛の声を集め、思いがけない副次的な効果を得られることもあるでしょう。しかし、不適切な対応しかできなければ、自社のサポート体制が未熟であることを宣言しているようなものです。
Twitterをサポートツールとして活用する場合には、明確な運用ルールを忘れずに作成しましょう。クレームにはどういった流れで対応していくのか、回答をする際にはどういった点に気をつけなければならないのか。このような点を運用開始前に明確にした上で、Twitterでのカスタマーサポートを開始すべきでしょう。
2. 会話をダイレクトメッセージに切り替える
個人情報を扱う場合には、公開された状態からダイレクトメッセージに切り替えてコミュニケーションを取った方がいいでしょう。 ダイレクトメッセージであれば文字数制限もないため、より詳しい内容をヒアリングすることも、丁寧な説明をすることも可能になります。 ダイレクトメッセージでのやり取りに切り替える際には、以下の流れで対応すると良いでしょう。ツイートに「メッセージで返信」ボタンを表示させることができます。
<STEP1>“すべてのユーザーからダイレクトメッセージを受信する”設定をONにしておく。
自社のTwitterアカウントにログイン後、 →“設定とプライバシー” → “プライバシーとセキュリティ” → “すべてのユーザーからダイレクトメッセージを受信するをONに”
<STEP2>ダイレクトメッセージを始めるリンク付きツイートを作る。
公開されたタイムライン上でのやり取りから、二人だけのダイレクトメッセージでやり取りした方が望ましいと判断したら、以下のリンクをツイートに入力しましょう。
https://twitter.com/messages/compose?recipient_id={貴社アカウントの数字のユーザーID}
※ 数字のユーザーIDは、“設定とプライバシー” > “Twitterデータ” > “@[ユーザー名]の下” に表示されています。
<STEP3>ダイレクトメッセージでやり取りする
このリンク入りのツイートを投稿すると、「メッセージで返信ボタン」が表示され、ダイレクトメッセージにスムーズに切り替えることができます。
その後、公開タイムライン上でのやり取りも確認しながら、ダイレクトメッセージのやり取りが可能になります。
3. 迅速さ、フレンドリーさを忘れない
どんなサポートチャネルでも、スピードは武器になります。特にTwitterなどのSNSをサポートチャネルとして使う場合、顧客は返信スピードが早いことを期待しているでしょう。翌日に返信では遅いのです。 また、Twitterというチャネルの特性をよく踏まえて、時に絵文字を使うことがあっても良いでしょう。SNSを経由して問い合わせをする顧客は、フレンドリーな対応を求めているのではないでしょうか。ただ単に対応するだけではなく、顧客との対話を心がけるといいでしょう。
おわりに
今回は、Twitterをカスタマーサポートツールとして活用する際の3つの注意点についてお届けしました。公開タイムライン上のやり取りからダイレクトメッセージ上でのやり取りへスムーズに切り替える方法など、すぐに実践できる内容だったのではないでしょうか。 Twitterを本格的にサポートチャネルとして活用する際には、本記事の内容を是非参考にしてみてください。
本記事をきっかけに、カスタマーサポートにTwitterを活用することについて考えてみるのはいかがでしょうか?