ポジティブな言葉を使うこと。これは、コミュニケーションの質を向上させる上で非常に有益です。しかし、ポジティブな言葉を使う際には気をつけなければならないことがあります。本記事では、そんなポジティブな言葉を使う際に気をつけなければならないことについての考察を書きました。
ポジティブな言葉の効用
「〜のおかげです」「嬉しいです」「感謝しています」 「ありがとうございます」「楽しみにしています」
皆さんは、普段の顧客とのコミュニケーションにおいてこれらのポジティブな言葉をどのくらいの頻度で使っているでしょうか? 課題を抱えた顧客のサポートを行う際、サポート担当者は前向きな言葉や姿勢で顧客を励ます必要があります。なぜなら、それによって課題解決が容易になることもあれば、顧客との良好な関係構築が可能になることもあるからです。 ある研究*1によれば、ポジティブな言葉や考え方は、困難に直面した際に挑戦する力を強化するということがわかっています。
つまり、課題を抱えた顧客とコミュニケーションを取る際には、ポジティブな言葉を積極的に使うことが重要だということです。 単に質問への回答をするだけではなく、顧客を前向きな気持ちにさせる。こういった役割もサポート担当者には求められるのではないでしょうか。
しかし、ポジティブな言葉を使う際には一つ注意しなければならないことがあります。 それは一体なんでしょうか?
使いすぎに注意しよう
ポジティブな言葉は、他者にプラスの影響を与えるからといってコミュニケーションの中で使いすぎてはいないでしょうか?
ポジティブな言葉の使いすぎは禁物です。ある研究*2によれば、ポジティブな言葉の使いすぎは、相手を騙しているサインとして読みとられてしまうということがわかっています。
例えば、製品の説明を受ける際、担当者がポジティブな言葉で製品の良い面しか話さなかったら、どう思うでしょうか。 きっと「本当かな?」と疑いたくなるでしょう。
適度に使うことは、コミュニケーションの質を向上させるのに役立ちますが、使いすぎはかえって信頼を損なう原因を作ることにもなるのです。 サポート担当者は、顧客とコミュニケーションをとる際、ポジティブな言葉の使いすぎに注意が必要です。
大げさな表現を使わない
カスタマーサポートの現場ではもちろん、普段の他者とのコミュニケーションにおいてもポジティブな言葉の使いすぎには注意しましょう。本当に素晴らしい製品や大丈夫な状態を伝えるのに、大げさな表現はいりません。相手も「見る目」を持っているのです。わざわざ大げさな表現を使わなくても、真実かどうか、本物かどうかを見極めることができるはずです。
サポート担当者は、他者とのコミュニケーションを取ることの多い職種です。そのため、普段からコミュニケーションの取り方に気をつけ、継続的に能力を向上させていく必要があります。
おわりに
今回は、ポジティブな言葉を使う際に気をつけたいことについて筆者の考察をお届けしました。
ポジティブな言葉を使うことは素晴らしいことですが、使いすぎは逆効果です。 本物を伝えるときには、ありのままを伝えるだけでも十分なことがあるということを知っておくといいでしょう。
本記事をきっかけに、自身のポジティブな言葉の扱い方を振り返ってみるのはいかがでしょうか?