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顧客満足の基本は、相手を把握すること

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顧客満足経営が大事であると言われていますが、その一番の基本は相手を把握することです。本記事では、相手を把握するために必要な基本的な手法についてご紹介します。

相手を把握するとは

お客様は全てが同一の存在ではありません。一人一人が意思を持ち、趣味や性格も違います。顧客にサービスを提供するものとして、全てが同じ扱いにされたらお客様も並の満足度しか得られないでしょう。

「〜様、お待ちしておりました。」「また来てくださって嬉しいです。以前の~の件はいかがでしたか?」「〜がお好きでしたよね。お持ちいたしました。」そんな会話をお客様と何気なくできた時、そのお客様は完全に自分が特別扱いされていると感じることができます。人はそんなお店やサービスに、通いたい、使い続けたいと思うものです。

つまり、長い目でお客様と向き合えない企業は、時代の流れについていけなくなってしまうということです。

成功する企業は、顧客管理の重要性を知っている

だからこそ、あらゆるビジネスにおいて顧客管理が必要となります。目の前にいるお客様が、初めてなのか、2回目以降なのか、お客様はどんな好みがあるのか、以前はどんな行動をとったのかなどを事前に把握しておくことが大切です。なぜなら、そういった情報がなければ、いつも同じ対応しかできなくなってしまうためです。2回目以降のお客様に対して初めての来店と同じ対応をしてしまうようでは、お客様に「別に他の店でも構わない」と思われてしまうことでしょう。「あの店だから通う」という状態にするには、どうしても特別な対応が必要になってくるのです。

日本では特にその重要性が説かれてきました。「おもてなし」という言葉が日本語にあって英語にはないのも、それほどまでに日本は昔から顧客管理の重要性を認識できていたと言えます。生まれながらにして「おもてなし」を受けて育ってきた日本人は、顧客対応に敏感なのです。

一流ホテルやクラブなどで顧客管理は日常的に行われていました。メモ帳に事細かに顧客情報を記述したり、それぞれが頭の中にしっかりと暗記して忘れないようにしたりと、従来は大変な手間がかかっていました。手間がかかるからこそ、それを実践すればリピーターを獲得することができたのです。これはこれで、非常に重要な仕事におけるテクニックとも言えます。顔や声などの特徴だけで相手の名前から以前の行動まで全てを把握できれば、どんな例外にも対応できる最高の顧客体験を提供できることでしょう。そんな素晴らしい顧客体験を提供できる企業は、今もなおたくさんのファンに愛され続けています。

しかしながら、これには大きな努力と訓練が必要です。だからこそ IT の力を活用して、コンピュータに記憶してもらうことを選んでいる企業が数多くあります。このような顧客管理のためのシステムを「CRM(Customer Relationship Management)」と呼びます。いきなり英語が出てきましたが、顧客管理ソフトの総称として最も一般的な名称です。顧客情報を得る機会があったら、その度に CRM を起動し、情報を入力していくのです。そうすれば、その顧客情報はその人の頭の中にしかなかったものが、一気にそのページを閲覧できる全社員にまで浸透します。だからこそ、 Web や メール、電話などで顧客とコンタクトが発生したとしても、誰もがその顧客のための特別な対応ができるようになるのです。

インターネット時代を生きる私たちにとって、その情報はさらに重要となります。Webサイトに情報を載せれば、世界中からそのページにアクセスすることができます。顧客が遠い場所、もしくは海外にいることも当然ながら発生することになります。一度も会ったことのないお客様が顧客になる可能性もあるような時代ですから、いかに膨大な顧客情報をコンピュータで管理できるかは、企業の命運を左右することになります。

顧客管理を始めてみよう

まだ顧客管理をしていない方は、身近なところから始めてみましょう。それぞれのメンバーが普段よく接するお客様の情報をどこかで共有する必要があります。

Google Spread Sheet が一番手っ取り早く始められる方法ではありますが、1,000 ~ 10,000件を超えるような顧客を扱うようなことになると、管理しきれなくなるデメリットがあります。たくさんの顧客を効率よく管理したいのであれば、先程お伝えした CRM の導入を検討してみてください。最近は無料から始められる Web サービスも増えてきています。

最初の顧客情報の入力は大変ですが、それはきっと今後のビジネスで貴重な財産として、後から入ってくる社員にも有益な情報となります。ぜひ今日から顧客満足の基本である相手を把握することを、全社で始めてみましょう。

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