電話サポートを実践する企業にとって、通話後の後処理時間を短縮することはなぜ重要なのでしょうか。本記事では、後処理時間を短縮することの重要性について書きました。
後処理時間とは?
後処理時間とは、電話対応終了後に対応内容をメモに残す作業や手続きなどに必要な時間の平均のことを意味します。 通話終了後から次の電話に出られる状態になるまでにかかる時間を計測するケースが多いです。
平均的な後処理時間は?
コールセンター白書2015によれば、平均後処理時間は「3〜5分台」が36%、「3分未満」が24%で、平均値は5.3分となっています。 一般的なコールセンターのオペレーターは、通話終了後5分程度は次の電話に出られる状態にいないということになるでしょう。
後処理時間が長いと何が起きるか?
後処理時間が長いオペレーターばかりであればどうなるでしょうか。 後処理時間が長いということは、「次の電話に出られる状態になるまでに時間がかかる」ということですので、一時的に顧客からの問い合わせに対応できなくなる場面が生まれるかもしれないのです。これでは、より良い電話対応を実現することは難しくなります。そのため、オペレーターを管理するSVと呼ばれる役職に就いているスタッフは、オペレーターの後処理にかかる時間をできるだけ短縮させるように働きかける必要があるのです。
では、なぜ後処理に時間がかかってしまうのでしょうか。
後処理時間が長くなってしまう理由
1.オペレータースキルの差
オペレーターごとのタイピングスピードや処理作業のスピードに差があることが理由で、後処理時間にばらつきが生まれてしまうこともあるでしょう。そのため、後処理に時間がかかってしまうオペレーターには積極的に業務効率化やスキルアップを促すどの働きかけが必要です。
2.複雑な後処理フロー
オペレーターのスキルにはそこまで差がないにも関わらず、後処理時間が全体的に長くなってしまっているという場合もあるでしょう。その場合、そもそもの後処理のフロー自体が複雑という可能性も考えられます。必要の無い情報入力を無くすなど後処理フロー自体の改善が求められます。
3.曖昧なルール
後処理のルールが曖昧で、オペレーターの自主性に任せてしまっている場合、必要以上の情報量をメモとして残すオペレーターも出てくることでしょう。これでは後処理時間が長くなる一方です。そのため、後処理のルールは曖昧なものにせず、明確にして、無駄に後処理時間がかからないように工夫する必要があります。
後処理時間のばらつきをなくして素晴らしい電話対応を!
今回は、後処理時間を短縮することの重要性についてご紹介しました。 コールセンターや企業の電話窓口にとって、電話の繋がりやすさは非常に大切なポイントです。それが、後処理時間が長いために悪化するといったことにならないように気をつけましょう。まずは、複雑な後処理フローになっていないかを確認してみてください。
本記事をきっかけに、「後処理時間」について興味を持っていただければ幸いです