日々色々な方からの電話を受けていると、時には話のかみ合わない方と電話する必要も出てきます。その際には下記のポイントを意識しましょう。
聞き役に徹しよう
話の合わない相手とは基本的に長電話になりがちです。コールセンターによっては通話の制限時間を設けて効率化を図っているところもあるかもしれません。ただ、話の合わない顧客と通話している場合は通話の時間制限は逆効果になる恐れがあります。
これはあくまで私の経験則ですが、話の合わない相手は「具体的に何かを知りたい」というよりかは「話を聞いてほしい」という漠然としたモチベーションで電話をかけるケースが多くあります。そのような場合に、すぐに通話を終わらせようとする姿勢は相手を不快にさせます。ここは辛抱強く聞くことに徹しましょう。
このような電話対応の手間を理由に、電話サポートを導入しないと決断する企業もいるのではないでしょうか。その長電話に付き合わされるくらいなら、メールで対応したほうが早いという考えも一理あります。
しかし、電話で相手が何を求めているのかといえば、「問題の解決」よりも「安心」というのがあるのではないでしょうか。リアルタイムで人の声を聞き、問題ないという確証が欲しいということが往々にしてあります。その安心を提供するためなら、時間をかけて話を聞くということも必要になってくるのではないでしょうか。
商品の差別化が難しくなってきている昨今において、人の温もりを感じられる商品やサービスを目指すということは一種の経営戦略になりつつあります。価格や機能の多さだけでない製品の魅力を磨くことについて、改めて考えてみる価値はあるのではないでしょうか。
相手によってはメールに誘導すべき
電話サポートに力を入れるとはいえ、時には一人の通話があまりにも長い場合や、同じ方が度々の長電話で気持ちを伝えにくるようなパターンがあります。一人に多くの時間を割くことが難しいサポート体制の中では、何回も電話が来ることは、他のお客様のサポートができなくなることにつながり、致命的になりかねません。
そのような場合は電話の中で「より詳しいご説明を差し上げたいので、メールアドレスを教えていただいてもよろしいでしょうか」と伺い、教えていただいた後はメールを通して詳細を説明していきます。
それでもどうしても電話で(長話をしたい)という方がいらっしゃる場合には、サポート体制や他のお客様へのサポートについて真摯に説明し、ご理解いただけるよう説得してみるしかありません。お客様がサポートに何かを求めているか、どんな対応なら受け入れてもらえるかを考えることが重要です。
終わりに
本記事では話の合わない相手との電話対応における改善ポイントをご紹介しました。話が合わないからといって他者に取り繋いだり、すぐに電話を切ろうとする姿勢はお客様にも伝わり、製品の評判を落としかねません。サポート担当者としてしっかりと「聞く」姿勢を持ち、お客様に「理解していただく」よう努めていく必要があります。
本記事が、難しい電話対応について改めて考えるきっかけになれば幸いです。