自分ではうまくやっていると思っていても、実際は改善すべき点がたくさんあります。本記事では、自分で電話の振り返りを行うことの TIPS を解説します。
言葉づかいに意識を向けよう
電話対応は人によって無意識に発してしまう言葉が多くあります。間を保つための「えっと」、「あの」といった言葉はよくあるクセです。これらの言葉は相手にはそわそわしたように聞こえてしまいます。しっかりと間をおいて意識的にゆっくりと話せば、自信と信頼感を与える言葉づかいができます。
それ以外にも、敬語をうまく使えていない場合が多くあります。「行く」という単語を使っても違和感はないかもしれませんが、「いらっしゃる」「伺う」などの言葉を使うことで「丁寧な対応を受けている」というプラスの効果を期待できます。
言葉づかいを気をつけることで、0を0以上のプラスにすることができるのです。言葉づかいを気をつけたところでマイナスになることはありません。そのため電話対応を改善することになった時には、言葉づかいは真っ先に意識しなければならないことなのです。
人から指摘を受ける前に自分から
他人の電話対応を指摘するのはとても簡単ですが、そのアドバイスはなかなか当事者の意識を変えることは難しいです。なぜならば、電話対応中に発する言葉づかいは無意識の中で行われているためです。そのため、自分で身を持って経験をすることが大切なのです。自分で自分の対応を録音によって聞き返してみることで、無意識な言葉づかいを実感することができ、意識的に電話対応の言葉づかいを改善するようになります。
このことは、本記事を執筆している私自身が痛感していることでもあります。直近の電話対応を録音で聞き返すと、改善すべき点が驚くほどたくさん見えてきました。特に先ほど挙げた「えー」というような間を持たせるような言葉を頻繁に発していたことに気づきました。それ以来、定期的に自分の電話対応を聞き返すことで、口癖を言っていないかを確認することで改善を行っています。今では電話中にも口癖を言わないことを意識して対応することができるようになっています。これは他者から指摘されただけでは、なかなか身をもってできなかったことであります。
電話対応を振り返る環境を整えよう
ここまでで自分で自分の電話対応を振り返る重要性を解説してきました。それでは実際に始めるにはどのようにすれば良いのでしょうか。
通常のビジネスフォンを使っている場合は、通話の録音機能は提供されていないかもしれません。その場合はお手持ちのスマートフォンなどで通話が始まってから録音をしてみると良いでしょう。通話の度に録音しなければならないのは少々手間ですが、慣れてくると特に大変なことではないと思うようになるでしょう。
通話録音できるような電話システムを導入すれば、このような手間から解放されます。電話に出て会話するだけで、通話が終わった後に音声を再生することができるのは楽なものです。しかしながら、一部のお客様には勝手に通話を録音することに嫌悪感を抱く方もいらっしゃいますので、あらゆるリスクを防ぎたいのであれば、着信時に自動音声で「この通話は電話対応の品質向上の目的で、録音されます。」といったアナウンスを流すことで対応できます。
勝手に通話を録音すること(秘密録音)は違法ではないのか、という指摘が見受けられます。この点に関して、Wikipedia には以下の記述が記載されています。
留保付合法説は会話当事者の秘密録音を原則として適法としつつも、一定の事情としては違法とする(違法とする一定の事情として、録音しない明示の約束がある場合、会話の内容や会話相手から判断して会話が録音されない合理的期待が認められる場合、録音者が当初から会話内容の録音を悪用する目的で話を引き出した場合があげられている)
実際に通話する電話の内容や録音の利用目的に応じて、録音するかしないかを決めることが必要になります。
終わりに
電話対応を自分で振り返ることの重要性と、その方法についてご紹介しました。とても基本的なことのように見えますが、基本こそが最も大切で期待した結果を得られる方法です。
根本にあるモチベーションは、「もっと電話対応をよくしたい」というものです。まず電話対応を行うオペレーターの一人一人が、お客様を満足させるという強い意識を持つことが重要です。本記事はその意識を持った上での方法の一つとして参考になれば幸いです。