熱狂的なサポートでユーザーから絶大な支持を得ているチャットサービス Slack 。その驚異とも言えるサポートの例をご紹介します。
Slack の Twitter フォロワー 22万人
Slack の凄まじさを最も手軽に感じることができるのが、 Slack の Twitter アカウントです。ほぼ毎日 Slack の内部の方がツイートをして情報を提供しています。
例えば、こちらのツイートの日時の部分をクリックしてみてください。
Android users, if you haven't tried the new update (2.11.0) yet, do: It's delicious AND good for you! #changelog https://t.co/l0qdiglFAZ 🍩🍠
— Slack (@SlackHQ) May 19, 2016
6名ほどからの返信が来ていますが、Slack はそのすべての言葉に対して必ず返答しています。Slack アカウントを見てみると、他のどのツイートに対しての返信も、同様にしっかりと返信していることに気づきます。つまり、22万フォロワーの発言をすべて読み、対応しているのです。
Slack のサポートチャネルとしては主に Twitter と 問い合わせフォームの2つに絞っているようです。もちろん公式アカウント内で、問い合わせフォームから連絡してねと英語で記述していますが、それでもなお Twitter での熱狂的とも言える返信を毎日行っているのです。これは並大抵のことではできません。というのも、基本的に問い合わせはあらゆる質問に回答しなければならいため、サービスに対してあらゆることを知っている"自社のエース級"の方が担当しないと、この仕事が務まらないためです。今後の方針やサービスの仕様など、新入りのマーケティング担当者が決してできる仕事ではありません。ことあるごとに社内に共有して聞いて回っていては、 Slack のように毎日 22万のフォロワーの返信に対してそのような効率を実現することはできないでしょう。
世界的に熱狂的なファンを持つ Slack はカスタマーサポートに重きを置いていて大成功したスタートアップと言えます。
私たちができること
Slack のようなサポートを目指す上で必要なことは、まずはサービスに深い知識のある人ほどサポートを担当すべきであるという点です。その声をしっかりと受け止め、今後のサービスの改善に努められるような体制を作らなければなりません。サポートの価値を今以上に何倍も大きく上げる必要があります。それほどまでに顧客を大切に思わなければ実現は不可能でしょう。
現実として果たしてそこまで考えられるでしょうか。大抵は新規顧客獲得に躍起になってしまい、既存顧客はお金を払ってくれている存在だから怒られない程度に使ってくれればいい、程度にしか思っていないのではないでしょうか。サポートやコールセンターがコストセンターだと考え、経費削減を目指してはいないでしょうか。
熱狂的なサポートこそが熱狂的なファンを作る。Slack はビジネスにおいて最も重要なことを体現しているサービスであると言えるでしょう。