今回の記事では、50万人超のユーザーを抱えるプロジェクト管理ツール「Backlog」とクラウド電話システム「CallConnect」の連携方法やプロジェクトを進める上で大切にしたい点について書きました。
「Backlog」とは?
Backlogは、チームメンバー間のコミュニケーションにフォーカスしたプロジェクト管理ツールです。課題やTODOの管理、Wikiによる文書共有、ファイル共有、バージョン管理といった機能を、明るく使いやすいユーザーインターフェイスで提供しています。
2016年3月現在、50万人を超えるユーザーがBacklogを利用しています。
プロジェクト管理ツール「Backlog」:http://www.backlog.jp/
「CallConnect」とは?
CallConnectは、2015年4月に開催された「Smart Communication Award 2015」で優秀賞を獲得した、 5 分で電話窓口を開設できるクラウド電話システムです。特別な設備不要、申込後5分で、電話番号の取得はもちろん、ブラウザ上で通話と顧客サポートが可能になります。
2015 年 7 月にリリースされてから、カスタマーサポートや、新サービス・EC ショップの電話窓口として広く導入されています。
クラウド電話システム「CallConnect」:https://www.callconnect.jp/
プロジェクトを成功に導くには“顧客の声”が欠かせない
新サービスの開発や機能改善、新卒採用に至るまで日々企業内においては多くのプロジェクトが動いていることでしょう。
プロジェクトごとに規模感や目的の違いはあれど、プロジェクトの成功にはそのプロジェクトに関わるメンバー間での情報共有が欠かせません。なぜなら、一つの目的・目標に向かうためには意識の共有はもちろん、メンバー全員が課題をしっかりと認識している必要があるからです。でなければ、課題を着実にクリアしながら決めたゴールまでたどり着くことなんてできないでしょう。
そこで、「Backlog」を導入し、メンバー間の漏れのない情報共有やTODO管理に活用する企業も多いかもしれません。
また、プロジェクトによっては外部関係者と連絡を取りながら進める場合やユーザー候補者にインタビューをしてプロジェクトのゴールを明確にしたり、フィードバックをもらいながら進める場合もあるでしょう。この場合、顧客や外部関係者の声がプロジェクトの成否を分けることだってあります。致命的なバグや新サービスの方向性を“顧客の声”の中から見つけたという話はよく聞きます。
しかし、こうした声をスムーズに共有し、“課題”として認識し、改善にまでつなげる仕組みを整備している場合は稀だと思います。なぜなら、様々な顧客や外部関係者の声を相手にしながらプロジェクトを進めるのにはそれなりの手間やコストがかかるからです。
顧客や外部関係者とメールや電話でコミュニケーションを取る中で、プロジェクトの成否を分ける重要な気づきや指摘があるにもかかわらず、多くの企業がそれらをうまく社内で共有できず、みすみす逃してしまっているのではないでしょうか。
BacklogとCallConnectを連携すると、どうなるの?
この2つのサービスを連携すると、CallConnect内で行った通話の内容をBacklogに“課題”として書き出すことが可能になります。
これにより、電話サポートの担当者以外でもプロジェクト推進に関わる通話内容をBacklog上ですぐに確認できるようになるため、プロジェクトメンバー間でのスムーズな情報共有や円滑なプロジェクト推進が可能になります。
CallConnectからBacklogへ通知される情報は、以下の通りです。
- 発信元電話番号(顧客名)
- PC上でメモした内容
- 通話録音データのURL
- CallConnect上に登録されている顧客情報へのURL
こういった感じで通知されます。
どうやって設定するの?
1. URL の取得
対象のBacklogスペースに行き、そこのURLをご確認ください。"callconnect.backlog.jp" というURL になっている場合、URLに "callconnect" と入力してください。
2. APIキーの取得
Backlog 内のページ右上、"個人設定"から、API を選択して "API"を作成します。適当なメモを入力してAPIキーを作成します。ここで作られたAPIキーを CallConnect の Backlog連携内の APIキー に入力してください。
3. プロジェクトキーの入力
課題を作成したいプロジェクトキーを入力します。プロジェクトトップページのURLが "https://callconnect.backlog.jp/projects/APIDEV" となっている場合、 "APIDEV" が対象のプロジェクトキーです。
4. 課題の種別名の入力
CallConnect からの課題作成時のデフォルトの課題の種別名です。Backlog のデフォルトでは"タスク"、"バグ"、"要望"、"その他"となっています。
5. 課題の優先度名の入力
CallConnectからの課題作成時のデフォルトの優先度名です。Backlog のデフォルトでは "高", "中", "低"となっています。
6. 実行タイミング
CallConnectサイト上の実行タイミングについての記事をご参照ください。
7. 連携の実施
全ての入力を終えたら、連携ボタンを押し、連携を実施します。この時点でもし入力に不備があった場合は、メールでお知らせします。
連携に成功すると、初回の課題として、"CallConnect 連携完了の通知"という課題が登録されます。以降、PC電話でメモを保存した後に Backlog へ通話内容などを書き出すようになります。
通話内容を“見える化”して、円滑にプロジェクトを進めよう!!
今、皆さんがどのようなプロジェクトに携わっているかはわかりませんが、社内プロジェクトの多くがお客様にもっと喜んでもらうためであったり、より良い企業活動を実現するために行われていることと思います。 採用プロジェクトなら何人を採用するとか、新サービス開発プロジェクトならサービスをリリースするとか、最終的にはプロジェクトの完了とともに、なにかしらの成果物をアウトプットし、お客様への価値提供へとつなげます。 つまり、あらゆるプロジェクトは“顧客のため”にあるといっても過言ではないでしょう。
そうした中で、プロジェクトの目的やゴールを決めるためにはもちろん、プロジェクトを進めるにあたっても私たちが耳を傾けなければいけないのは“顧客の声”ということでしょう。それをないがしろにしてしまえば、プロジェクトを成功に導くのは難しく、仮に成功したと思っても顧客が望まない結果を生むことになるのではないでしょうか。 そうはならないように、CallConnectとBacklogの連携は、これまで見えづらかった着信履歴や把握しづらかった問い合わせ内容を可視化し、社内における情報共有を容易にしています。
今回は、BacklogとCallConnectの連携方法やプロジェクトを進める際に大切にしたいことについて書きました。 2つのサービスを連携することで、プロジェクトに顧客の声をより反映させてみてはいかがでしょうか。