vol.1に続き、大盛り上がりだったCS HACK #02のセッション後半の様子をお届けします。
CS未経験でのカスタマーサクセス業務立ち上げ
4人目の登壇者はビザスクの田鍋さん。
ビザスクは業界の経験豊富な「その道のプロ」に、1時間からピンポイントに相談できるスポットコンサルを提供しています。
田鍋さんは1号社員としてビザスクにジョインされたそうです。
発表テーマは「CS未経験でのカスタマーサクセス業務立ち上げ 」
創業メンバーだけの時から加わり、法人利用開拓、”依頼者”と”アドバイザー”をつなぐマッチング分野のオペレーションの立ち上げ・改善を行い、現在はwebマッチングのカスタマーサクセスの立ち上げを担当しています。
ビザスクでは、法人向けのフルサポートの事業と、web上でシステムを通じてマッチングするサービスの2パターンを 提供しています。今回は後者のwebマッチングについてのお話です。
マッチングを途中で止めないために
ユーザー間でのマッチングが途中で止まってしまった際、 ボールがどちらにあるのかわかりづらいという状況が起こっていました。 下記の例のように、マッチング前にユーザー間でメッセージをやりとりできるのですが、 「すみません」で終わっていたり、「いえいえ」で終わってたりするなど。
そこで田鍋さんは“なぜ”止まったしまったかを分析してみました。 その結果、一定の解決できる可能性のある案件に分類することができました。 その様子を見たエンジニアから「これは定期的に見れた方が良い」という意見もあがるようになりました。
カスタマーサクセスのための仕組み作り
また、これまでは代表の電話のみで、営業電話もCSが捌いていました。
しかし、これでは非効率なため、サービス専用窓口を設け、新たに電話システムを導入することで数値に落とすことができるようになってきたとのこと。
知らない分野のことを聞きたいため、そもそも誰に聞いていいかわからない、どう聞いていいかわからない、という方がいるため、そうした依頼者への対応も必要です。(例:WEBマッチング | CASE STUDY | ビザスク)そのため、現在はカスタマーサポートではなく、カスタマーサクセスという意識で対応しているようです。
協力者、情報0からのスタート
最後の登壇者は、サーバーレンタルでもおなじみのさくらインターネットの西村さん。
発表テーマは「新規サービスの提供開始におけるカスタマーサポートの関わり方」
大阪生まれ京都育ち、現在は大阪府高槻市に在住 1989年 某調理師専門学校を卒業後、京都のフランス料理店へ就職、半年で離職 2003年 PCメーカーのコールセンターで初の電話対応。PC全般のサポート対応、新人のトレーナーを担当 2006年 さくらインターネット入社、現在センター長として活動しています。
お客様と繋がり、お客様を支えるがCSのミッションです。
新規サービスの提供開始はお客様の問い合わせで気付く!
西村さんによると、入社当時は下記のような状況だったそうです。
これは衝撃ですね。 担当なのに何も知らない。 情報が何もなく不安です。
そして西村さんは行動します。
このまま何もしないわけにはいかない。
他部署の協力者を作ることで色々なことがわかるようになってきました。
・実は情報が届かないのではなく、情報がCS内部で止まっていて誰にも共有されていなかった
・ミーティングの参加要請はあったが、CS内部の共有不足で不参加。また参加していないことに誰も気づかなかった
・CSが新サービスのMTGに参加すると、開発が間に合わなくなるイメージがついていた。
問題は何だったのか?
そもそもなぜこのような状況になっていたのでしょうか?
CS内部の情報共有不足とコミュニケーション不足だったと西村さんが考えます。
そこでサービス担当とのコミュニケーションを最優先にするようにしました。
大阪にCS部門があり、エンジニアが東京からくるときには必ず声をかけるようにしました。
その結果下記のような変化が!
普通の会話から自然と情報が入るようになった
自分が担当であること、自分の役割を周りに意識づけられた
サービス全般に対するMTGにも声がかかるようになった
そして現在はCSのメンバーが各サービスに積極的に関われるような体制をつくることができました。
その体制によって、新しいサービス開発においても、顧客目線での提案が開発時に検討できるようになりました。 また、他部署からも何かあった際はまずCSに対応の相談がくるようになったりと 良いサイクルでCS業務が行えるようになりました。
最もきつかったのは?
5人の発表が終わり、会場投票によって一番大変な経験をしたと思う発表者を決めました。
封筒の中に、一番の方のみシールが入っているという、凝った選出方法。
選ばれたのは、smarbyの武末さんでした!
主催の藤本さんから「超忙しいきつい時期を乗り越えたで賞」と書かれたトロフィーが授与されます。
サービスの成長を支えながら、スクリプトを書いて効率化する、KPIを絞るなど、スタートアップの大変な時期を自ら考えてサポートを行う実行力は素晴らしかったです。
今回のすべての登壇者が、単純に目の前の問い合わせに答えるだけではなく、
限られたリソースで最大限の結果を出すために、様々なHackを実践していました。
華々しいサービスの裏で、中々表にでない、一人CSの方々の必死の努力を知ることができた有意義なイベントでした。
以上、第2回目のCS HACKのレポートをお届けしました。