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Zendesk で効率的にマクロを作成しよう

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メールによる問い合わせ返答を劇的に改善してくれる Zendesk の「マクロ」機能。本記事は 第7回 サポート勉強会 の発表資料を記事化したものです。

マクロは定型文の生成にとどまらない

Zendesk のマクロは、似たような問い合わせに対して決まった動作を用意することができる機能です。例えば定型文を入力させたり、担当者を替えたり、チケットステータスやタグ付けなどを行うことができます。これによりサポート担当者の質の均一化だけでなく、後でチケット消化に関して分析できるような体制を構築することができます。

マクロで定型文を作成する上でも、動的な要素(担当者名や相手の名前、会社名など)は変数として定型文に埋め込むことができます。担当者が誰でも、相手が誰でも同一のマクロを定義し使えるようになります。マクロ作成画面内よりコードの断片をコピーし、定型文の中に貼り付けるだけで OK です。

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チケットステータスは View の表示でとても大切になるチケットの属性です。また、タグに関しても今後のチケットの分析や検索で大いに活躍する機能です。例えばタグで「パスワード変更」というタグを設定しておけば、後で今までどんなパスワード変更の時の対応をしてきたのかが簡単に把握できます。また「Vip」という特定の方専門のタグをつけておけば、後で Vip に対してはどのくらいのチケットが来て、どのくらいのスピードで処理できたのかなどを分析できます。

このように、マクロは定型文だけでなく他の情報もしっかりと入力することで、より Zendesk を活用することができるのです。

マクロはゼロから作成しない

マクロの作成方法には 2 つあるのをご存知でしたでしょうか? 最初に目につく方法は、設定のマクロからマクロを追加を選択する方法です。0からマクロを作りたい場合にはこちらで作成できます。

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ただし、ほとんどの場合はチケットを対応したら、それを複製してマクロ化したいと思うことでしょう。その際には実はチケット経由でマクロを作成することができます。チケットページの右上の三角マークから、「マクロとして作成」を選択します。

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この方法を使うことで、現在のチケットの状態を再現するためのマクロが生成されます。文章なども再現してくれるため、後はマクロのタイトルをつけて適宜微修正をすれば良いだけとなります。この方法で大切にしたいのは、マクロを作る前にチケットのステータスやタグ付けなどをしっかりとしておくことです。最初に作ったマクロがしっかりとしたものであれば、それ以降に同じマクロを使うことでより洗練された Zendesk 上のデータを蓄積していくことができるためです。

より良いマクロ作成のヒント

最後に、より良いマクロを作成するためのヒントをご紹介します。

マクロのタイトルは :: で階層化できる!

マクロをどんどん作っていくと、実際に適用するときに管理が難しくなります。実は Zendesk のマクロのタイトルには仕組みがあり、タイトル内に :: が含まれていると、それを階層と見なして多段階化してくれます。フォルダのようなものです。階層化は3階層まで作成することができますので、よりたくさんのマクロを作成し、管理することができるようになります。

マクロはトピックごとに分割すると良い

例えばお客様の問い合わせの中で、2つの質問をする方がいたとします。その方のために2つの回答をするマクロを作成するということはしないように気をつけましょう。それぞれのトピックごとにマクロを作り、タグ付けや本文などをそれぞれで入力します。

Zendesk は複数マクロを適用することができるため、返信時に 2つのマクロを選択するだけで、タグや文章を合体して送ってくれます。文章はもちろん多少は変えないといけませんが、マクロによって大きな恩恵を受けることができるでしょう。

終わりに

いかがでしたでしょうか。マクロで単に定型文を作るだけの目的で使っているのは勿体無いことです。マクロの作り方から利用方法、そしてデータの活用方法までを含めて Zendesk の運用の改善を実行してみましょう!

マクロによって個別サポートができない、と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、マクロで定型文を作った上でカスタマイズはとても簡単にできます。最低ラインとしてのマクロを作る仕組みは用意しておいて損はありません。ツールを活用してより良いサポートを目指していきましょう。