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サポート担当者が知るべき Zendesk API

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Zendesk には豊富な API が用意されており、開発者が自由に Zendesk のデータを操作できるような仕組みが提供されています。本記事では Zendesk サポート担当者が知るべき Zendesk API についてご紹介します。

Zendesk API でできること

Zendesk API とは REST という開発者が扱いやすい形式で Zendesk のデータを CRUD(Create, Read, Update, Delete) 操作できる仕組みのことです。通常の Zendesk チケットの作成は、メール着信時であったり自らが Zendesk 上で作成することで実現できましたが、 Zendesk API を使って自由なタイミングで指定の内容のチケットを意図的に作成することが可能になります。

Zendesk API は何と言ってもその種類が豊富です。チケットのAPIだけでなく、Zendesk で提供しているありとあらゆるリソースが API を経由して操作可能になっています。本記事執筆時点で以下のような リソースが API を通じて操作可能になっています。参照

Tickets, Ticket Import, Requests, Attachments, Satisfaction Ratings, Suspended Tickets, Ticket Audits, Ticket Comments, Ticket Skips, Ticket Metrics, Ticket Metric Events, Users, User Identities, Custom Agent Roles, End Users, Groups, Group Memberships, Sessions, Organizations, Organization Subscriptions, Organization Memberships, Automations, Macros, SLA Policies, Targets, Triggers, Views, Account Settings, Audit Logs, Brands, Dynamic content, Locales, Organization Fields, Schedules, Sharing Agreements, Support Addresses, Ticket Forms, Ticket Fields, User Fields, Apps, App Installation Locations, App Locations, OAuth Clients, OAuth Tokens, Activity Stream, Bookmarks, Push Notification Devices, Resource Collections, Tags, Channel Framework, Twitter channel, Voice, Voice Integration

あまりにも多いので、使う場面が多そうな API は太字で強調しました。ただし、これら全てが CRUD 処理できるというわけではありません。一部は参照のみで作成や更新ができないような API もあります。それぞれ API の仕様を確認し、自分の実現したいことができるかどうかを把握する必要があります。

API があるとなぜ嬉しいのか?

そもそもなぜここまで Zendesk をはじめとしたクラウドサービスは API に力を入れているのでしょうか。それは自社のサービスが中心となって、外部のあらゆるサービスと連携を取り、よりビジネスを効率化することが可能であるためです。

例えば CallConnect の Zendesk 連携を例にあげましょう。 Zendesk のメールサポートの他に電話サポートを実現したいという時には CallConnect との連携が一つの選択肢になります。サポートを全て Zendesk で一括管理したいという場合に、 CallConnect は Zendesk API を通じて Zendesk チケットを発行することが可能になっています。この場合、CallConnect は Zendesk API のうち、 Tickets API の Create Tickets を呼び出すことで連携を実現できているということになります。

それ以外にも、例えば自社サービスの問い合わせを効率化したいという場合にも Zendesk API は有効です。自社サービスでユーザーID や注文ID などを管理している場合、そのデータを登録するタイミングで Zendesk API を通じて顧客にその属性を付与してみてはいかがでしょうか。ユーザーがメール問い合わせしてきた時点で、自社の管理ツールなどを経由せずとも Zendesk に情報が集約されているために、わざわざページを行ったり来たりするような手間がなくなります。ユーザー属性(タグ)をAPI経由で付与することで、ユーザーやチケットの振り分けが簡単になり、より効果的な問い合わせや分析可能なサポートを実現できることでしょう。

API 利用の課題

API を利用する上で 最大の課題は、プログラミングができないとこれらの効率化が実現できないという点です。貴社の中でエンジニアがいる場合は、積極的に "Zendesk でこう言う情報も入れられたら、よりユーザーが満足するサポートができる" ということを伝え、 Zendesk API と自社サービスが連携出来るようにする必要があります。Zendesk にはあらゆる情報を保存することが可能です。きっとあなたのアイディアは Zendesk API を用いて実現できるはずです。勇気を持って相談してみましょう。

自社サービスの他に外部のサービスを利用している場合はどうでしょうか。こちらに関しては、日本のサービスで Zendesk 連携を提供しているサービスが少ないというのが課題の一つです。これは今後、Zendesk が日本により普及してくることで解決されていくことでしょう。そのためにも私たちがまず Zendesk をより使いこなし、カスタマーサポートからサービスを改善する仕組みの構築に注力していき、 Zendesk を普及させていく必要があります。

終わりに

本記事では Zendesk API の魅力について解説しました。 Zendesk API を使って、より効率的なサポートの仕組みをエンジニアとともに考えてみるのも面白いかもしれません。

より発展的な内容として Zendesk Apps というのもありますが、これは Zendesk に自社のプロダクトを埋め込みたい場合に使える機能です。これはサポートの方にはあまり関係ない話題ですので、本記事では割愛しました。