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CS 内での振り返りを実施してみよう

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どのような組織においても一定期間の間に振り返りを行い、次の業務をより良くする改善をメンバー間で話し合っていくことが重要です。CS において振り返るべき項目や内容について考察します。

KPT とは

振り返りでよく使われるのは KPT(Keep, Problem, Try) を挙げていく方法です。メンバー全員が同じ場所に会し、1時間くらいで終えられるため、手軽に実践することができます。必要なのは、人数分の付箋とペン、集まる場所と時間だけです。まずは、K(続けていきたいこと)を5分間考え出し、書き出された付箋を内容ごとにまとめます。そして、付箋ごとにそれぞれ書いた人が発表して、共通認識として続けていくべきことを再認識します。
同様に P(課題に感じていること)を書き出します。P では個人攻撃になって喧嘩にならないよう、配慮して書き出すようにしましょう。P をできる限り多く挙げることが最も大切です。
最後に T(次回やってみること)。これは Problem で挙がったものに対しての Try ということで、Problem がで終わった後にそれぞれの Problem に対しての Try をみんなで考えてみるようにしましょう。

そして一定期間(2,3か月)が過ぎたらまた KPT を行います。その時の初めには、 前回の KPT で挙がった Try をしっかりできたか、改善できたかをまず振り返るようにしましょう。こうして少しずつメンバー間で成長していき、やがてビジネスの成長に繋がっていきます。

KPT をやると、あまり思いつかずに1つくらいしか挙げられない場合が見受けられます。ほんの些細なことでも良いので付箋に書き出してみると、他の人の潜在的な課題を見つけられたり、話が膨らんだりする場合があります。ぜひ思いつく限り書き出してみてください。

録音やメールの抽出

サポートならではの振り返りとして、顧客とのやり取りの中で特徴的な会話やメールのやり取りをあらかじめピックアップする方法があります。特にスーパーバイザーのようなオペレーターを管理する立場の人がいる場合、その人が特によかった対応や改善しなければならない対応をあらかじめ洗い出してみましょう。それらの対応をメンバー間で議論することはとても有意義なものとなります。なぜならば、これはオペレーターの質の均一化につながるアクションであるためです。なぜその対応が良いのか、悪いのかをオペレーター全員が認識する機会を設けることで、次から同じ場面に遭遇した時に理想的な行動を誰もが取ることができるようになります。これは顧客満足度に大きくつながってくることです。

また、マニュアルに縛られない主体的な行動を褒め合うような時間にすることも大切です。顧客はマニュアル通りの対応ではなく、オンリーワンの対応を常に期待しています。それはサポート担当者それぞれが考え、顧客を導いていかなければなりません。そうした主体性をサポート担当者が持つために、実際に主体性のある行動をとったオペレーターを褒め称え合うような時間は貴重なものとなります。

抽出する作業は一手間かかりますが、その分優秀な対応として選ばれたオペレーターのモチベーションを大きく上げる施策の一つとなりますので、日頃から意識してみると良いでしょう。

指標でより論理的に

より論理的で確実に改善をしたい方には、指標をとっていく方法もあります。電話やメール、チャットなどそれぞれの対応に関して数値化をし、今月はなぜ上がったのか、下がったのかを考えていく方法です。

指標をとって改善していく方法は以下の記事にてまとめております。

www.supporttimes.com

指標での改善の施策は、オペレーター間で議論するというよりオペレーターをまとめるスーパーバイザー的な人の役割となるでしょう。最近のサポートツールを使えば指標を簡単に取れるようになっていますので、それらを活用すると良いでしょう。

終わりに

1日1%ずつ改善していくと、1年後には改善していないのと比べて38倍もの差がつきます。日頃からサポートをよりよくしていこうという姿勢が大切なことは言うまでもありません。是非、より良いチームと仕事のために、定期的に振り返りを実施してみましょう。