サポートタイムズ

サポートタイムズはカスタマーサポートの“今”を届けるメディアです。(Powered by CallConnect)

Twitter Facebook

ユーザーへのお知らせはタイミングが9割

f:id:sennba3:20160720172231g:plain

何かしらのお知らせをメールやプッシュ通知で送りたい場合、タイミングほど重要なものはありません。本記事では内容に応じた適切なタイミングについてご紹介します。

悪いニュースは真っ先に連絡

例えばシステム障害が発生した時や、ユーザーが何かしらのトラブルに巻き込まれたことが判明した時は、その時点でお知らせしましょう。ちょっとした問題だから連絡しなくても大丈夫・・。そう思う時もあるかもしれません。しかし、その異変に気づくユーザーは私たちが最も大切にしなければならないユーザーである可能性が高いです。なぜなら、そのユーザーは私たち運営者よりもサービスを使い込んでいるためです。

ユーザーから「〜が動かないのですが、何か問題が発生しているのですか?」と聞かれてしまった時点で、連絡が遅すぎると言えます。運営側がサービスをしっかりと監視し問題を検知できていないということを証明してしまっているようなものです。私たちサポートは、誰よりも問題を早く検知してユーザーにお知らせする。そういった真摯な姿勢を続けることが次なる信頼を生むのです。

悪いニュースが起きた時に、ユーザーに対して迅速な連絡を取るために必要なこととして3つあります。

1つ目に、システムの問題をすぐに検知できる仕組みです。これはサポートだけでなくエンジニアと協力し、すぐにアラートのメールやチャットを社内グループに共有できるような体制を整えておかなければなりません。また、サポート担当者でも日常的にサービスを利用し、サービスの理解を深めるとともに正しく動いているのかのチェックを怠らないようにしましょう。思いもよらぬバグを見つけるかもしれません。

2つ目に、影響の出たユーザーのメールアドレスを一括で瞬時に取得するための方法です。全ユーザーのメールアドレスをすぐに取得できるようにするのはもちろんのこと、サービスのプランや、ユーザー特性などでフィルタリングし、必要なメールアドレスのリストを取得できるようにしておく必要があります。もちろんメール情報は個人情報となりますので、サポートやエンジニア以外が簡単にアクセスできることのないよう厳重に管理しておかなければなりません。そのことを意識しつつ、限られた権限を持つ担当者がすぐに必要な情報を取り出せるようにしておきましょう。

そして最後3つ目に、メールのテンプレートの用意です。いつどこでどんな問題が起き、いつ頃解決する見込みなのか。ユーザーに伝えなければならない項目をあらかじめ決めておき、そのテンプレートを埋めるだけで送信できるような体制を用意しておきましょう。この点については以前の記事でまとめました。

www.supporttimes.com

以上の3点をあらかじめ用意しておくことで、悪いニュースがある時にすぐにユーザーにお知らせできる環境が整います。今日からできることを始めてみましょう。

ところで最近では、Web 上で誰でもサーバーやシステムの稼働状況を確認できるようなページを公開しているサービスも増えてきました。一般的なサービスの例で言えば、Twitter などがあります。よりサービスの稼働状況が大切な場合には、Twilio のようにグラフなどを交えて事細かく表現しているサービスもあります。稼働状況を報告するページのサブドメインにはstatusとつけるのがお決まりのようです。ステータスページの用意も併せて検討してみてください。

いいニュースはさりげなく。

いいニュース、例えばちょっとした改善であったり、新機能のリリースであったり。そうしたニュースは都度すぐに送りたくなりますが、あえて時間を置くことも効果的です。人は驚きの度合いが大きいほど記憶に残るもの。いかにユーザーに知ってもらうか、覚えてもらうかを考えた上で適切なタイミングでお知らせするようにしましょう。

個別でユーザーからの要望を実現することになった場合は、リリース後でなくあえてリリース前に送ってお伝えしたりすると「しっかりと考えてくれたんだ」というように思っていただけます。

忘れた頃に、「最近はいかがでしょうか?」といったフォローメールも効果的です。こちらから気にかけることでユーザーに驚きと安心を与えることができます。

毎回のニュースリリースで大々的にしてしまうと、人は慣れてしまうものです。時に控えめに、時に大胆に。これはマーケティング担当者から学ぶこともあるかもしれません。サポート担当者としていかにユーザーに魅力的に伝えるかを考えてみると良いでしょう。

終わりに

いかがでしたでしょうか。サポート自らがユーザーに対して何かしらメールを送る時に、送る内容だけでなく、タイミングについても考慮した上で送るようにしてみましょう。それだけでユーザーのメール開封率や反応が変わることもあります。

より良いユーザーとの関係を築くために、参考にしてみてください。